v11.0
- ID:
- 42950
- 年:
- 2018
- 月日:
- 1021
- 見出し:
- 乃村工藝社、空間プロデュースに国産フェアウッド(合法性・持続可能性木材)を利
活用する「フェアウッド ...
- 新聞名:
- CNET Japan
- 元UR(アドレス):
- https://japan.cnet.com/release/30275450/
- 写真:
- -
- 記事
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乃村工藝社グループでは、商業施設、博物館、展示会等の空間における企画・コンサルティングから、デザイン・設計、制作・施工、運営管理までの総合的なソリューションを提供する事業活動において、国産のフェアウッド(合法性・持続可能性木材)を利活用する「フェアウッド・プロジェクト」の活動をさらに加
速し、 森林の枯渇防止に貢献するとともに、“空間創造活性化×生産者・作り手のネットワーク”を活かし、多様なステ ークホルダーの皆さまに歓びと感動をもたらす、公益と事業益を両立した場づくりに取り組みます
1.社会的背景
日本は国土の約 2/3 を森林が占める世界でも有数の森林大国。
その約4 割が人口林(スギ、ヒノキ等)で、 多くが伐期を迎えていますが、国産材の利活用が少ないため、手入れをする予算の確保も難しく、林業の崩壊、
自然災害の危機に直面しています。
一方、世界的には違法伐採が以前問題になっており、違法に伐採された木材 を利用すれば、森林破壊につながる可能性があります。
その対策の一環として、2017 年5 月には、違法伐採木
材を日本市場から減らしていくことを目的に、合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律(通称「クリ ーンウッド法」)が施行となるなど、国産のフェアウッドを積極的に使用し、地域への経済循環をつくることにより、森林資源と林業・木材産業の持続可能性を高めていくことが求められています
2.「フェアウッド・プロジェクト」について
乃村工藝社グループでは、事業活動を通して、木材・木材製品を多く使用しており、森林を守るフェアウッド※1 (合法性・持続可能性木材)の調達は当社グループの環境に対する社会的責任であると考えています。
乃村工藝社とグループ会社社員の約 50 名で構成される横断型組織「CSV
協議会」では、「乃村工藝社グルー プ品質・環境・安全方針」にもとづき、日々の業務活動において、全社員が環境の視点でクライアントであるお客様に付加価値を提供できることを目指しています。
当協議会の「フェアウッド・プロジェクト」では、国産材や地域産材(消費地と距離が近い地域の木材)、信頼のある森林認証(FSC・PEFC・SGEC など)を受けた木材など、環境に配慮した木材製品を積極的に使用し ていくために、「フェアウッド応援宣言(ノムラ木材調達ガイドライン)」を 2010
年に策定。
以後、業界全 体・社員・各種関連団体に向けた啓蒙活動をおこなうとともに、2017
年からは全国の地域材による家具づくりで実績のある株式会社ワイス・ワイスと協働を開始するなど、国産材の有効活用をお客様へ積極的に提案し、林産業の自律的な経済活動や日本の森の保護・成長に貢献することを目指しています
【1】フェアウッド・プロジェクトの主な狙い
(1) 国産木材の価値向上、木材利用の好循環化への貢献(木材利用に関する出口づくり)
(2) 木材利用に関するコンプライアンス遵守と当社の国産材対応力向上
(3) リーディングカンパニーとして内装・ディスプレイ業界における木材利活用の奨励
3.新たな取り組みについて
フェアウッドを普及させていくためには、自社だけでなく、業界全体を巻き込んだ持続的な活動が必要と考えて以下のような「森とクリエイターをつなぐ取り組み」を行っていきます
【1】「MOKU LOVE DESIGN ~木質空間デザイン・アプロ ーチブック~」の制作に参画
今回新たに木材利用の拡大・関連産業の振興を目指して活動をしている「ウッドソリューション・ネットワーク(事務局:農 林中央金庫)※2 の趣旨に共感し、クリエイターが木質空間の魅 力を知っていただき国産材などのフェアウッドを使って豊かな 空間デザインを提案するための「MOKU LOVE DESIGN
~木質空間デザイン・アプローチブック~」の制作に参画、本アプロ ーチブックが完成いたしました。
「森の人とデザインを」をテーマ
に、森を訪ね、木や木材といった自然に寄り添って生きる職人との対話の中からデザインしていくことの魅力を伝える冊子で、イベントや関係団体を通じてクリエイターに配布し、業界全体でフェアウッドの活用機会を増やすことを目的としています
【2】業界全体に向けた勉強会、森とクリエイターをつなぐ体感ツアーの実施
また、社内外へのフェアウッドの啓発活動として、業界全体の活用機会を増やすため 9 月より当社グループの協力社への理解促進のための勉強会を定期的に開催するほか、木材生産者を訪ね、森とクリエイターをつなぐ体感ツアーなどの活動も行なっていく予定です
4.フェアウッド・プロジェクトの目標
乃村工藝社グループは、ディスプレイ業界のリーディングカンパニーとして、以下の項目を「フェアウッド・ プロジェクト」の目標に設定し、今後も顧客に多様な付加価値をご提案するとともに、地方創生に寄与できるよう、フェアウッドに関する取り組みを推進していきます
【1】全体
(1) 当社グループの木材利用を将来的に100%フェアウッドにしていきます
(2) 全 47 都道府県を産地とする木材活用を可能とするサプライチェーン(ネットワーク)を構築していきます
(3) 内装下地材として活用できる国産木材による合板・集成材の調達を達成していきます
【2】プロセス系
(1) 当社グループおよび協力社の木材利用状況の調査を行っています
(2) 主要サプライヤー(木工系協力社)への木材利用に関する教育を実施しています
(3) 内装、ディスプレイ業界関連団体における発信活動を行っていきます
今後も、乃村工藝社グループはステークホルダーの皆さまと共に持続可能で魅力あれふる社会を目指して、社会課題を共有し一つずつ解決していきたいと考えております。
当社グループの社会・文化活動を通し、当社の使命である「歓びと感動」を提供し続けてまいります
※1フェアウッドについて フェアウッド・パートナーズ(一般財団法人地球・人間環境フォーラム、国際環境 NGO FoE Japan)が提唱している、伐採地の森林環境や地域社会に配慮した木材・木材製品のことです
■修理・再生した木製品【Reduse、Reuse】
■違法伐採でない木材 【合法材】
■地域住民が自ら適切に森林管理している木材【コミュニティ材、フェアトレード】
■信頼できる第三者機関の森林認証を受けた木材【森林認証材】
■古材や廃材を再利用した木製品【Recycle】
■近くの森林から生産された木材【国産材、顔の見える木材】
※2ウッドソリューション・ネットワーク(事務局:農林中央金庫)についてウッドソリューション・ネットワーク(WSN)は、林業・木材産業に関連する企業・団体で構成され、山で木材が生産・加工され、建築物等に利用されるまでの各段階における各種課題解決を通じて、木材利用の拡大、関連産業の振興を目指
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