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- ID:
- 41897
- 年:
- 2018
- 月日:
- 0624
- 見出し:
- 国産材家具の普及を拒むもの
- 新聞名:
- Yahoo!ニュース
- 元UR(アドレス):
- https://news.yahoo.co.jp/byline/tanakaatsuo/20180625-00086945/
- 写真:
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- 記事
-
近年、国産材を使おう、という気運が高まっている。
正確に言えば、政府が音頭をとって木づかい、とくに国産材づかいを推進している。
だが木材の主要消費先である住宅着工件数は減るばかり。
一方で、ここ数年で伸びてきたのは木製家具だ
そこで調べてみると、木製家具の木材消費量は、推定72万立方メートル(2015年)だったが、そのうち国産材は6万立方メートルである。
現在の木製家具は、たいていが外材製なのだ。
これは国内向けなので、韓国やベトナムなど海外向けも加えたら、家具用の原木(輸出は丸太で行われている)はもう少し
増えるかもしれないが、量的にはたいしたことない
とはいえ家具用の木材は、建築用より通常は高値だから経済効果は悪くないだろう。
ところが外国産広葉樹の輸入が非常に難しくなってきている。
東南アジアなどでは伐採規制が広がっているし、欧米でも合法木材化が進むことで価格が上がってきた。
とくに日本は市場が小さいので売り手市場だ。
なかなか思うように輸入できない。
そこで輸入材より国産材で家具をつくる気運が高まってきた
のだ
「来年には100%家具材を国産材にする」と言っている家具メーカーのワイス・ワイスは、もともと2008年にフェアウッド(合法木材)による家具づくりを掲げたのだが、その中に岩手のクリ材による家具を加えたら、あきらかに国産材家具の方がよく売れたそうだ。
そこで順次フェアウッドだけでなく国産材へと切り替え
を進めている。
たとえば宮崎などのコナラ材(どんぐり材と呼んでいる)や、宮城県のスギ材による国産材家具などラインナップを増やしてきた。
今ではフェアウッド100%に国産材80%である。
それをさらに進め両方を100%にするというのだ
ほかにも国産材を使う家具メーカーは増えている。
とはいえ、国産材家具を増やすにはいくつか壁がある。
まず国産広葉樹材は流通ルートが整備されていずに、あまり出回っていないこと。
しかも大木は少なくて、大きな無垢板が取れない
一方でスギやヒノキなど豊富にある針葉樹材でつくるには柔らかさの克服やデザインが課題となる。
圧縮木材(表面をプレスして硬くした針葉樹材)という手もあるが、価格は高くなる。
輸出も原木で行っていたら、山元へ還元できるだけの利益は出ない
だが、最大の壁は、作り手の意識かもしれない
まず作家的な家具職人は広葉樹材の無垢板で家具をつくりたがる。
しかしそんな材料は量も出ないし、価格が跳ね上がる。
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