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- ID:
- 40769
- 年:
- 2018
- 月日:
- 0216
- 見出し:
- 1次産業の生産額減 県試算 木材、牛豚肉に影響大 NEW!
- 新聞名:
- 大分合同新聞
- 元UR(アドレス):
- https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2018/02/16/JD0056626184
- 写真:
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- 記事
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県は15日、日本と欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)と、11カ国での環太平洋連携協定(TPP11)が発効した際の県経済への影響試算を発表した。
2015年の統計を基準とした農林水産物の生産額はともに、日欧EPAで10億1千万~20億4千万円、TPP11で8億1千万~15億2千万円減少
する。
木材や牛肉、豚肉への影響が大きい。
その他の産業も含めた県内総生産額は、16年度推計額ベースで日欧EPAでは427億円、TPP11では642億円増加するとした。
昨年12月に政府が公表した国全体の経済影響試算と同じ方法で算出した
日欧EPAで最も影響が大きいのは、林業の木材で最大10億8千万円。
合板や集成材など木材加工品の流入増が想定されている
農業では牛肉が最大で2億9千万円、豚肉が最大で4億8千万円減少する。
乳用牛の肉や豚肉で、輸入品との競合による値下がり幅が大きく、豊後牛やブランド豚の値下がりは限定的と見積もった。
牛乳乳製品はバターや脱脂粉乳向け生乳などで最大4千万円減少するとした
水産業は最大で1億3千万円の減少。
県内で増加する養殖マグロも影響し、「カツオ・マグロ」で計9千万円の減少を見込んだ
TPP11では、米国を含む12カ国で発効(TPP12)した場合の試算(16年実施)に比べ、農林水産物への影響幅は小さくなったが、牛肉では最大6億1千万円、豚肉で最大5億2千万円の減少を見込んでいる
農業部門の減少についてJA大分中央会の二宮伊作会長は、国と県の試算が、現在の農業生産量が維持される前提で実施されていることを踏まえ「牛肉や豚肉、乳製品などへの影響は避けられず、生産基盤の縮小や農村地域経済への打撃を懸念する。
国内対策を充実させる政策確立を求める」とし
た
県内総生産額の増加分は、国が発表した両協定による実質GDP増加率を、県の総生産額(16年度推計値)に掛けて割り出した。
自動車や自動車部品の輸出増加が見込めると分析する。
ただ、TPP12での増加分(1105億円)に比べTPP11の効果は縮小している
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