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- ID:
- 43572
- 年:
- 2018
- 月日:
- 1225
- 見出し:
- 不燃木材の薬剤表出 「白華」施設7割で 1都6県調査
- 新聞名:
- 東京新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201812/CK2018122402000099.html
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- 【写真】
- 記事
-
燃えにくくするために薬剤を染み込ませた「不燃木材」などが使われた施設で、薬剤の一部が外に出る「白華(はっか)」現象が相次いでいることが、公益財団法人日本住宅・木材技術センター(東京)の調査で分かった。
一都六県二十五施設のうち、七割強の十九施設で確認。
専門家は防火性能が落ち
ている恐れがあると指摘している。
(中山岳)
建物内装などに使われる防火性の木材は薬剤を染み込ませ、乾燥させて造る。
国は、一定の防火性能を満たす木材を燃えにくい順に「不燃」「準不燃」「難燃」の三段階で認定している。
白華は、木材が吸う湿気や雨水に薬剤の一部が溶け、木の表面に移り、水が蒸発して薬剤の一部が白い粉として残
る現象だ=写真(中)
建材を研究している同センターは今年一~二月、一都六県の商業施設、役所、駅舎など二十五施設で、屋内の天井や壁、屋外通路や柱カバーなどに使われている木材を調査。
白華が確認された木材の多くが不燃か準不燃木材だった。
屋内は「浅草文化観光センター」(東京都台東区)や「玉川公民館」(埼玉県ときがわ町)「かごしま文化工芸村」(鹿児島市)など八施設で白華が「全般的に認められる」か「かなり目立つ」との結果だった。
屋外・半屋外では、「NOCOビル」(東京都中央区)など四施設で同様の結果が出た。
このほか、JR金沢駅前広場(金沢市)など七施設でも白華している部分が見つかった。
調査に参加した北海道林産技術普及協会の菊地伸一専務理事は「屋外の雨にさらされる場所で使われると、防火性能が不足している可能性がある」と指摘。
「年月とともにどのくらい薬剤が外に出るか、研究事例はまだ少ない。
天候の影響をどう評価するか課題があり、安全性を保つための基準が必要だ
」と話す
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