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- ID:
- 43453
- 年:
- 2018
- 月日:
- 1213
- 見出し:
- チェーンソーアート間近に 佐賀市で2周年イベント [佐賀県]
- 新聞名:
- 西日本新聞
- 元UR(アドレス):
- https://www.nishinippon.co.jp/nnp/saga/article/472621/
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
佐賀市大和町松瀬に2016年7月にオープンした「ログハウス九州&チェーンソーアート九州」。
その名の通り、チェーンソーを使った丸太の彫刻技術などを教え、作品を販売する拠点だ。
1、2日には開所2周年のイベントとして九州のチェーンソーアートの愛好家たちが一堂に集まって実技を披露。
その迫
力と魅力に触れた。
市中心部から国道263号を三瀬方面に向かう途中の山あいで、男性5人が丸太と向き合っていた。
いずれもゴーグルと防音用の耳当てを着用し、けがを防止する特殊なズボンをはいている。
それぞれが、けたたましい音のチェーンソーで木くずを飛ばしながら黙々と丸太を削り上げた。
直径約50センチ、長さ約1メートルの丸太でウサギの制作に取り組んだのは、愛好家の井手明彦さん(61)。
熊本県水上村で桃農家を営む傍ら、30年以上ログハウスを造り続け、その端材をチェーンソーで彫刻する。
希望者がいれば週末に限ってこの拠点で技術講習を行う。
丸太を面白いようにカットする井手さん。
しばらくすると、徐々に両耳や顔、前足の部分が現れてきた。
刃先が細いチェーンソーに持ち替え、目や鼻の線を器用に描いていく。
最後にガスバーナーを使って目を黒く色付けするとウサギが完成した。
約4時間かけてできた「芸術品」だ
「一体一体作品が出来上がるたび、次はもっと良い物を作りたいという欲が出てくる」と井手さん
今回のイベントには、井手さんの呼び掛けで福岡、佐賀、長崎、熊本各県の愛好家4人も参加した。
このうち喫茶店経営を辞めた後の63歳からチェーンソーアートを始めた長崎県雲仙市の井上正夫さん(68)のモチーフは、漫画キャラクターの「ドラえもん」だ
井上さんはキャラクターの2頭身の姿をきれいに浮かび上がらせると、まん丸い目や細いヒゲもチェーンソーできれいに彫っていった。
「キャラクターを頭にインプットして、1本の丸太の上半分で頭を、下半分で胴体を作る感じ。
丸太の年輪も削る際の目印にしている」と明かした。
熊本県水俣市から参加した谷口和洋さん(64)は、チェーンソーの扱い方の奥深さを教えてくれた。
一歩間違えばチェーンソーが自らに跳ね返る危険性があるが、切断面を左右になでるように動かせば表面の凹凸が減り、磨き上げたように仕上がるという。
「チェーンソーをいろんな風に使いこなせると、もっと
作品を作りたくなる」
愛好家たちは2日間で約10個のアート作品を完成させた。
見学した小城市の自営業森永隆浩さん(56)は出来上がったばかりの井手さんのウサギを購入した。
「リアルで生きているみたい。
自宅兼事務所の玄関に飾る」。
作業の様子を見ていた福岡県粕屋町の会社員男性(51)は「自分も趣味で看板な
どを彫っている。
いずれは本格的な作品制作に挑みたい」と話した。
井手さんは「慣れれば数時間で作品が完成し、のみと比べて早く彫ることができる。
仕事を退職した人など中高年のいい趣味になるのではないか」と語る。
◆ ◆
「ログハウス九州&チェーンソーアート九州」では、チェーンソー持参の希望者を対象に週末の講習会(全6回、1回の講習料は6千円)を開いている。
チェーンソーの取り扱い方や丸太の切り方、比較的簡単とされるフクロウなどの制作に取り組む
敷地内の建物では、井手さんが制作したフクロウや龍、ワシなどの作品も販売している。
ペットに似せた置物の制作などの注文も受け付ける。
来年2月ごろからはログハウスづくりの講習会も始めるという
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