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- ID:
- 40090
- 年:
- 2017
- 月日:
- 1124
- 見出し:
- 土肥の木材店が「木材マルシェ」 家業を継いだ女性社長が「女性目線」で企画
- 新聞名:
- 伊豆経済新聞
- 元UR(アドレス):
- https://izu.keizai.biz/headline/689/
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- 記事
-
伊豆・土肥にある高島木材(伊豆市土肥)で12月1日、イベント「木材マルシェ」が行われる。
土肥地区で木材の調達・製材・販売、資材運搬に使われるパレット材の製造を行う同社。
歴史は古く100年以上代々引き継がれており、主な取引先は建設会社や工務店など。
近年は外国産の木材などに押され、需要が減少している。
同社の転機となったのが、5代目社長・高島宏文さん(70)が2016年に脳梗塞で倒れたこと。
宏文さんは約半年間治療・リハビリに専念したが、後遺症で一部の業務に支障が出ていた。
その父を支えるために6代目に就任したのが、次女の郁実さん。
郁実さんは学校で建築を学んだ後、建築士として三島市内で仕事を行い、現在はブライダルや七五三などのメーキャップを行う事業を営んでいた。
郁実さんは家業を継ぐことについて「家族が代々受け継ぎ、父が好きな材木業をこのままつぶすことを考えると、自身が受け継いで、自身でより多くの人に伊豆の木材の魅力を伝えたかった」と話す
郁実さんは現在、会社の財務や経理などを担当しながら、従来の取引先だけでなく新たなニーズの発掘に奔走している。
その一つとして「木材マルシェ」を開始した。
同イベントは、切断した木片や、倉庫に眠っている価値のある木材を通常よりも安価で提供するもの。
中には高級木材なども入っているという。
同イベントのターゲットはクラフトや日曜大工などを行う女性。
「自身でものづくりをしている女性にとって、素材に出合えるのは創造のチャンス。
しかし、従来の材木店は入りづらく、ホームセンターだと画一的な商品しかない。
木材には木目の美しさなど独特の個性がある。
この個性に出合って、制作のイメージ
が湧く場所を作りたかった」と話す
今年5月から不定期ながら開催されている同イベントは、次第に来場客が集まり、現在は口コミを中心にファンが増えている。
自ら接客を行う郁実さんに木材の特徴について相談する女性客もいるという。
今後について郁実さんは「製材所にはプロが扱う機材と人材がある。
木材を選んでもらい、職人とコラボレーションした制作を行えるサービスや、現在事務所にしている家屋を宿泊施設に改造し、合宿制作できるサービスなども考えている。
今までの材木店にはない、女性が楽しくものづくりできる材木店にして
いきたい」と話す
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