v11.0
- ID:
- 6833まで
39023
- 年:
- 2017
- 月日:
- 0712
- 見出し:
- 汎用木材で幅900mmの柱、開口部の制約少なく
- 新聞名:
- 日本経済新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.nikkei.com/article/DGXMZO1875832012072017000000/
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
大林組は、開口部などの制約を最小限に抑えつつ、汎用木材で準耐火構造用の大断面材をつくる木造技術「オメガウッド・カラムウォール」を開発した。
従来の「オメガウッド」より柱の断面幅を大きくしたのが特徴で、開口部の面積を約1.5倍、広く取れるようになった。
オメガウッド・カラムウォールを使った架構のイメージ(資料:大林組)
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オメガウッド・カラムウォールを使った架構のイメージ(資料:大林組)
オメガウッド・カラムウォールを使った建築物の内観イメージ(資料:大林組)
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オメガウッド・カラムウォールを使った建築物の内観イメージ(資料:大林組)
オメガウッドは、汎用木材のLVL(単板積層材)を複数枚重ね、ビスやボルトなどのつづり材で一体化して大断面材をつくる技術。
燃えしろ設計により、大スパンの準耐火構造物を構築できる。
LVLの一体化に2次接着が不要なので、工場製作のコストや時間を減らせる利点もある。
しかし、国内で生産される汎用木材のLVLは、断面幅が最大450mm程度にとどまる。
そのためオメガウッドで建築物を構築する場合、柱や梁(はり)に耐震壁を組み合わせる必要があり、開口部や建物内部の壁配置に制約を受けるケースがあった。
新たに開発したオメガウッド・カラムウォールでは、断面450mm、厚さ90mm程度のLVLに接合金物を埋め込んだうえで、ビスなどのつづり材で一体化。
幅900mm、厚さ180mm以上の大断面の柱材を製作して主架構とする。
オメガウッド・カラムウォールの組み立て前と組み立て後のイメージ(資料:大林組)
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オメガウッド・カラムウォールの組み立て前と組み立て後のイメージ(資料:大林組)
従来よりも柱の剛性や耐力が高くなるので、耐震壁を減らすことができる。
開口部の面積を1.5倍に大きくできるほか、柱の場所を外観や内観で目立ちにくく配置できる。
防耐火の構造は、従来のオメガウッドと同様に対応できる。
日本農林規格(JAS)の規格品ならば燃えしろ設計で準耐火構造とできる。
さらに、燃え止まり層と燃えしろ層を設ければ耐火構造とすることもできる
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