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- ID:
- 38546
- 年:
- 2017
- 月日:
- 0524
- 見出し:
- 安心して使える木製食器 伊勢の野嶋さん手作り
- 新聞名:
- 中日新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20170524/CK2017052402000006.html
- 写真:
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- 記事
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手が不自由になった高齢者や、食器の扱いに慣れていない幼児でも使いやすい形にした木製のスプーンやフォークを、伊勢市植山町の工芸作家、野嶋峰男さん(69)が手作りしている。
オーダーメードに応じており、曲がったり穴が開いたりした手に優しい製品の注文を受け付ける。
県文化功労賞を二〇一一年に受賞した野嶋さんは、国内の主な伝統工芸作家が所属する日本工芸会(東京都)の正会員でもある。
漆塗りの本格的な椀(わん)や皿に取り組みながら、一年ほど前からオーダーメード製品を作る。
きっかけは、親を介護する女性からの相談だった。
「金属のフォークやスプーンでは、食べさせる時に歯などに当たって心配。
木製で使いやすいものはないか」との希望を聞き、作ってみると喜ばれた。
握力が衰えた人のために柄が太いフォークや、柄に指を引っかける穴が開いたスプーンも製作してみると、関
心を持つ人が多かったという。
伊勢市一之木のしんみち商店街にあるギャラリーヤマダヤで二十三日に始まった個展では、高齢者や子ども向けの製品を二十点ほど並べている。
野嶋さんは「木を彫れば自由に形を変えられる。
既製品に満足できない人は試してみてほしい」と話している。
個展では椀や皿など百五十点も展示・販売している。
二十八日まで。
(問)野嶋さん=0596(37)2276
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