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- ID:
- 37657
- 年:
- 2017
- 月日:
- 0220
- 見出し:
- 老健利用者、木工に意欲 作業療法で棚や壁掛け 音更
- 新聞名:
- 十勝毎日新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.tokachi.co.jp/news/201702/20170220-0025939.php
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
介護老人保健施設とかち(町緑陽台南区2、森川利則施設長、100床)が、男性利用者の作業療法の一環として、「我らとかち工務店」と銘打った木工作業に取り組んでいる。
これまでに、玄関のデイケア利用者用靴棚や壁掛け棚、バードテーブルなどを製作して利用者に喜ばれており、作業する利用者も
新たな生きがいを見いだしている。
同施設ではこれまで、お菓子作りなどの作業療法を行ってきたが、男性利用者にはあまり関心を引かなかった。
そこで、大工歴がある同施設の高橋雄士介護士長(42)が木工作業を企画し、男性職員との共同作業で作品作りに取り組み始めた。
このうち、石井宏一さん(66)=足寄町生まれ=は昨年秋にバードテーブル(野鳥の餌台)を利用者3人で手分けして製作。
年明けからはシジュウカラやヒヨドリなど多くの野鳥が毎日訪れ、利用者や職員を楽しませている。
石井さんはこのほか、靴棚の製作も手掛けた。
木工作業を始める前は、食事のとき以外は部屋に閉じこもりがちだったが、作業を始めてからは「とても生き生きとして、本来の石井さんの姿に戻った。
作品を周囲に誇らしげに説明している」と高橋介護士長。
取り組みの手応えを感じている。
自身が手掛けたバードテーブルの出来栄えについて石井さんは「
まあまあ。
みんなに喜んでもらえるので作って良かった」と笑顔を見せる。
高橋介護士長は「昭和の時代を一家の大黒柱として生き抜いてきた男性利用者は、家の雨漏りを直したり物置を自作してきた経験を持ち、木工に慣れている。
施設に入所して失われかけた『父』や大黒柱の役割をわずかでも取り戻しているようだ」と話す
今後、団塊世代の入所者も増えることが予想され、高橋介護士長は「これからも男性利用者が興味を引く取り組みを模索したい」と話している
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