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- ID:
- 37524
- 年:
- 2017
- 月日:
- 0207
- 見出し:
- 0.1mmの誤差も許されない伝統的な組子細工の高級鍋敷き
- 新聞名:
- BIGLOBEニュース
- 元UR(アドレス):
- https://news.biglobe.ne.jp/economy/0207/sgk_170207_7514342407.html
- 写真:
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- 記事
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日本の伝統的な木造建築には、ふすまや障子、欄間などの建具に細い木材を組み合わせて、さまざまな文様を作る「組子」という独特の技術がある。
「組子は、釘や接着剤を使わず、細い木材を組み合わせていく精微な工芸で、0.1mm誤差も許されません」
「猪俣美術建具店」(新潟県上越市)の2代目・猪俣一博さんは、そう話す
組子製品は、オーダーメイドが基本。
だが、生活様式の変化に合わせて住宅が洋風化し、和室が減少。
それに伴い、組子技法を使った建具の需要も減少し、廃業する職人も少なくないという。
そんな中、“もっと組子細工を知ってもらいたい”と、猪俣さんは、ヒノキを組み合わせて、雪の結晶のように見える「
ウッドクリスタルコースター」(直径10cm弱×厚さ1cm、1枚1620円)を発売。
すると、“組子の新しい形”と注目を集めた。
「東京のインテリアショップから、アイテムを増やしたいと相談をいただき、コースターより大きい“鍋敷き”の商品化を決めました」(猪俣さん、以下「」内同)
組子は、通常柔らかくて加工しやすい針葉樹のヒノキやスギで作るが、鍋敷きにするには柔らかすぎて傷がつきやすい。
そこで、針葉樹より少し硬い、広葉樹の中でも、加工しやすいサクラ材を選択。
また、鍋敷きの場合は、鍋の重さに耐えうる強度や、熱がテーブルに響かない厚み、そして耐久性が必要と
なる。
「これらの条件をクリアするためには、建具には通常使用しない接着剤を使わねばなりません。
ですが、普通のものだと熱で溶けてしまう可能性があるので、何を使うかなど、工夫を重ねました」
こうして完成した組子の鍋敷き(龍爪麻ノ葉:縦20.5cm×横23.5cm×高さ1.5cm、4860円)は、「鍋の下に敷いて隠してしまうにはもったいない」と、使用しない時はインテリアとして壁などに飾る人も多い
組子は、棒状にカットした木材に、組み立てるための組手加工を精密に施してパーツを用意。
大枠を組み立ててから小さなパーツを入れ込むように、手作業で組み立てる。
規則的な幾何学模様に見えるのは、縁起のよい伝統柄で、“龍爪麻ノ葉”のほかに、“桜亀甲”、“八重桜亀甲”がある。
すべて無塗
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