v11.0
- ID:
- いる
35459
- 年:
- 2016
- 月日:
- 0518
- 見出し:
- 強度鉄の5倍の素材 日本製紙 宮城に製造ライン建設へ
- 新聞名:
- NHK
- 元UR(アドレス):
- http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160518/k10010524851000.html
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- 記事
-
植物から製造され、鉄の5倍の強度を持つ次世代の素材「セルロースナノファイバー」の国内で最大規模の製造ラインを、製紙会社大手の日本製紙が宮城県石巻市の工場に建設することになりました
「セルロースナノファイバー」は特殊な技術によって木材や稲わらなどから細かな繊維を取り出した次世代の素材で、鉄の5倍の強度を持つ一方、重さは5分の1程度で、さまざまな機能を持った物質を付着させることも出来ます
素材の特徴を生かし、自動車部品から紙おむつまで幅広い分野での活用が研究されるなか、製紙会社大手の日本製紙は、この新素材の製造ラインを宮城県石巻市の工場に16億円かけて建設することになりました。
ラインの稼働は来年4月を目指し、新素材の生産能力は年間およそ500トンで、会社に
よりますと、国内では最大規模になる見込みだということです
当面は、素材に消臭機能を持つ物質を付着させることで紙おむつの消臭剤などとして出荷する予定ですが、生産量の拡大によって新素材の利用がどこまで広がるか注目されます
自動車部品などに活用期待
「セルロースナノファイバー」は木材や稲わらなどから植物を形づくる繊維のセルロースを特殊な技術で取り出したもので、髪の毛の5000分の1から1万分の1ほどのとても細い物質です。
鉄の5倍の強度を持ちながら重さが鉄の5分の1程度と軽いのが特徴で、熱による変化も少ないことから、自動車や電子
機器の部品などとして活用が期待されています。
また、さまざまな機能を持った物質を付着させることが可能で、紙おむつの消臭剤などとしてすでに利用されています
木材が原料となることから、日本の森林資源の活用にもつながると期待されていて、政府の成長戦略でも研究開発を進めていくことが明記されました
また、去年9月にはこの素材の効率的な生産方法を開発したことが評価された東京大学などの日本人3人の研究者が、森林・木材研究のノーベル賞とも呼ばれている「マルクス・ヴァレンベリ賞」を受賞しています
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