v11.0
- ID:
- 49329
- 年:
- 2010
- 月日:
- 1231
- 見出し:
- 災害時役立つ木製橋を試作 函館高専
- 新聞名:
- 北海道新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki2/207963.html
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
災害時などに簡単に組み立てられ、環境にも配慮した木製橋を開発する研究が、函館高専(函館市)で進んでいる。
繰り返し使った後、最後は燃料となり、鋼材などを使うより二酸化炭素の排出量が少ないのが特徴。
学生の卒業研究に、地元建設会社と土木学会なども協力し、1月11日には試作の橋を校
内に設置する予定だ。
(内本智子)
木製橋は人力で部品の持ち運びや組み立てが可能で、間伐材など森林資源の有効活用にもなると、同校環境都市工学科の平沢秀之准教授が着目。
同科5年の吉田朋哉さん(20)が卒業研究で設計に取り組んでいる。
橋は長さが2・5メートルと1・2メートルの2種類の角材を使い、三角形に組む「トラス」といわれる構造。
角材の規格は縦横12センチでそろえ、再利用しやすくし、連結部の腐食を防ぐため雨水がたまらないよう木材の溝に鉄板を挟み、ボルトで締める仕組みにした。
23日には同校体育館で、学生と協力会社の戸沼建設(同市湯川町、戸沼淳社長)の社員ら計13人がスパナや木づちを使い、約4時間で長さ10メートルの橋を試験的に組み立てた。
吉田さんは「たわみが計算通りで、うまくいって良かった」とほっとした様子
1月11日には屋外に架設し、ゆがみや強度を検証していく。
平沢准教授は、「災害時の応急的な橋として繰り返し利用でき、温暖化防止にもつながる。
実用化を目指し改良していきたい」と話している
fff: