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- ID:
- 46364
- 年:
- 2010
- 月日:
- 0610
- 見出し:
- きらり・ぐんま繁盛記:鈴木製作所(沼田市)
- 新聞名:
- 毎日新聞
- 元UR(アドレス):
- http://mainichi.jp/area/gunma/news/20100610ddlk10020278000c.html
- 写真:
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- 記事
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◇家具、建具から「200年住宅」まで 大手にない技術と発想
木材の町・沼田で家具や建具の製作から住宅建築まで幅広い「木工」を手掛け、小規模ながら大手にはない技術と発想で業績を伸ばしてきた。
仕事一筋で50年近くになる鈴木始郎社長(63)は「世の中のスピードが速くなっても基本をしっかり守り、小さいなりの生き方をしていく」と話す
建具職人の父から独立し、77年に創業した。
当時、障子などの建具に使われる木枠を自在に曲げる独自技術の開発に成功し、製品を全国に発送するようになったことが大きな転機に。
「新しいことに挑戦する努力が身についた」という。
最初は建具専門の職人で、県内や全国の建具競技会に何度も出品して腕を磨いた。
しかし、建具だけで身を立てることに不安を感じるようになり、次第に家具や住宅部材の製作、住宅建築へと仕事の幅を広げた。
力を入れているのは「200年住宅」を建てること。
外からは見えない骨組みや基礎の部分に太い柱を使い、しっかりした構造で建築する。
時間が経過して内外装のリフォームが必要になっても、構造が強固であれば、その時代にあった間取りに変更しながら家を使い続けることができるという。
「昔から職人は『三代もつものづくり』をやっていた。
子供のころから見てきたことを、職人である自分が改めて実践しようと思っている」と語る。
社内の「天然木工房アールウッド」のショールームには、1枚板の手作りテーブルをはじめとした家具やオリジナルのインテリア小物などを展示している。
天然木を使ったテーブルは人気製品の一つ。
時間をかけて自然乾燥させた原木を使っている。
テーブル作りを本格的に始めたのは「空き時間があるときに、手間が掛かっても付加価値の高い物を作ろう」と考えたからだった。
鈴木社長は「例えば木で作ったうちわもインテリアになる。
きちんとした技術があれば何でも対応できる。
大手とは反対のやり方で利益の上がるものを作っていきたい」と意気込む
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