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ID : 2064
公開日 : 2006年 11月14日
タイトル
漆器=ジャパン
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新聞名
フジサンケイ
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元URL.
http://www.business-i.jp/news/for-page/shopping/200611140002o.nwc
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元urltop:
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写真:
 
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ジャパン・チャイナ・ターキー・スイス…こう並べて何を連想するだろうか。実はこれらは国名が商品名になったものである。いうまでもなくジャパンは漆器、チャイナは磁器だが、七面鳥のターキーはアフリカあ たりのほろほろ鳥をトルコの商人がヨーロッパに広めたところから来た。スイスはスイスで初めて製造された透けた綿織物だ。たかが日常品というなかれ。これらの商品は国名の周知とイメージ作りに役立っている。  リビング11・テレショップでは日本全国のジャパンを紹介した。輪島塗を筆頭に会津塗、津軽塗、八雲塗(島根)、木曽塗などなど。品物としては、椀、盆、皿、重箱、座卓、小家具などが多かった。  椀といえば輪島だった。輪島の椀の特長は木を横に挽(ひ)き、素地を薄く仕上げる。これを横木取りというが、わかりやすくいえば欅(けやき)などの丸太を輪切りにし、バウムクーヘン状にした木材を横側から刳(く)っ ていく。  逆に切り口から刳るのは竪(たて)木取りだ。竪木取りはきれいな素地ができるが弱い。反対に横木取りは丈夫だが狂いやすく、塗るときの漆を吸収しやすい。従って素地を十分に乾燥させた上で、多量の漆を塗り込め る。結果として堅牢になる。短所を長所にしてしまう巧まざる知恵だ。  塗りの工程は地塗りだけで36の工程がある。塗っては乾かしの繰り返しである。  漆が乾くというのは水分を吹き飛ばすということではない。漆の中に含まれるウルシオールという成分を酸化重合させて液体から固体に変えていくことである。そのためには湿度が必要で、専用の乾燥室の中で乾かす。
スムーズに乾かすために、日本酒の入ったコップを室に入れたりすることもあるが、梅雨時が一番乾きやすいという。  番組が始まった1970年代は漆器業界に逆風が吹いていた。素地にベークライト、仕上げに化学塗料を使った安物が出回り、アメリカなどに輸入され、評判を落とした。安かろう悪かろうの典型で、日本にとっては由々 しき問題だった。  番組では、椀の紹介に当たって、真正輪島の木材素地であることを示すため椀を二つに割って見せた。「やりすぎ、クレージー」との批判を受けた。  日本には漆の木も多く、素地に適した木材も豊かだ。高温多湿な気候も漆芸に向いている。そのため、元来は中国の技術であった漆芸が日本で進化し、多彩になった。世界はジャパンとしてそれを認めた。よくできた漆 器は、経年変化で絵柄が冴え冴えしてくることも魅力だ。今でも欧米のコレクターたちはジャパンの屏風(びょうぶ)や根付(ねつけ)などを宝物のように大事にしている。  日本人に誇りと自信を与えるという国家品格論や「美しい国」論が論じられているが、伝統工芸としての「漆=ジャパン」は日本人の知恵と美意識、真面目さ、風土を象徴している。日本の良さを表す具体的な商品を持っ ていることこそ、日本人として大いなる誇りである。
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