ID : 14726
公開日 : 2010年 1月22日
タイトル
天童木工 成形合板技術で家具インテリア設計販売 /山形
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/area/yamagata/news/20100121ddlk06020098000c.html
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元urltop:
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写真:
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天童木工(加藤昌宏社長)
◇曲線美デザイン追求
1961年に発表した「マッシュルームスツール」(5万2500円)は先月、フランス装飾美術館にパーマネントコレクションとして収蔵された。民芸運動を起こした柳宗悦氏の長男でデザイナーの柳宗理氏がデザインした
、チョウが羽を広げているように見える「バタフライスツール」(4万950円)は、パリ・ルーブル美術館やニューヨーク近代美術館にも収蔵された。最近は、フェラーリのデザイナー奥山清行さんデザインの椅子や、スウ
ェーデンを代表する家具作家ブルーノ・マットソンのソファも手がけた。
ねじれや、なめらかな曲線を実現させたのは、天童木工が誇る木材を自由自在に曲げる成形合板の技術だ。
終戦直後、成形合板を日本でいち早く導入した。約1ミリの薄さにスライスした木材を接着剤で何層にも重ね、熱を加えて型にはめて作る。継ぎ目が無く、薄い板を重ねるため、長持ちし、木材を無駄なく使い切れる。
水平直角なデザインしか無かった家具の世界で、機能とデザインを両立させた。
その技術が広く知られるようになったのは1953年、建築家の丹下健三氏の依頼で愛媛県民会館に成形合板の椅子1400脚を納入したことだった。デザイナーや建築家から注文が相次ぐようになった。
61年からは民間で初めての木工家具のデザインコンクールを開催。若手デザイナーの発表の場にもなっている。家具だけにとどまらず、ハープや太鼓、トヨタ車のハンドルやホンダ車の内装も手がける。4代目の加藤
昌宏社長(66)は「ものづくりに対する真摯(しんし)な気持ちは変わらないが、常に新しいものを提案したい」と語る。
一方、納入先の多くは官公庁だが、安い家具を売る大型量販店や不況の影響で発注は減りつつある。加藤社長は「うちの家具は決して安くはない。価格競争に巻き込まれれば、終わり。本物の良さを分かってもらえるよ
うしっかり訴えたい」と話す。
環境や健康に配慮し、家具には接着剤や塗料に含まれシックハウス症候群の原因になるホルマリンやトルエン、キシレンはほとんど使わない。「家具は日常の暮らしで最も身近なもの。いいものを長く使ってもらって、お
客さんの生活の場を豊かにしたい」と加藤社長は願う。
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