ID : 14529
公開日 : 2009年 12月25日
タイトル
ネパールでバイオマス・ストーブ普及:バイオマス推進オフィス報告
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新聞名
インド新聞
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元URL.
http://indonews.jp/2009/12/post-3416.html
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元urltop:
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写真:
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新エネルギー財団アジア・バイオマス・エネルギー協力推進オフィスは、ネパールでのバイオマス・ストーブが普及段階にきていると報告している。
ネパールのエネルギー源はバイオマス(木材、家畜糞尿、農業廃棄物)が80%以上を占めている。家庭の大半はまきが燃料で、国の消費エネルギーの80%以上が家庭で消費されている。これによる問題は2点。
1.健康への被害
家庭で料理に使用するまきの燃焼排ガスがそのまま家の中に充満するため、小児ぜんそく・気管支炎で死亡する率が高い。2001年のネパール国勢調査結果ではぜんそく・気管支炎の死亡者数は、年間7,170
(6.71%)人で、5歳以下の幼児が23%を占めている。人口全体に占める幼児は12.1%なので、幼児の死亡率は成人の約2倍。PM10(10ミクロン以下の微粒子)のネパールの家庭での実測値は、1立方メートルあたり2,418ミ
クロングラムと報告されており、LNGを燃焼させた時の約3倍である。
2.森林面積の減少
住民が消費するまきの量が多くなり、ネパールの森林面積が減少している。04/05年のネパール統計では、年あたり1,680万トンのまき需要に対し、現状の森林面積を維持していくための限界伐採量は年あたり647.8万ト
ン(需要量の39%)。特にタライ地区(草原地帯で、ネパールの南地区でインドに隣接している地区)は需要量の19%しかない。その結果、ネパールでは、毎年約1千万トンのバイオマスが森林面積を確保する量よりも多く
伐採され、森林面積が減少している。
この2点を同時に解決するバイオマス・ストーブが普及し始めた。このバイオマス・ストーブは、燃料として木質ペレットを使用し、燃焼用空気との接触を良くし燃焼効率を上げ、燃焼排ガスが家屋の中に排出されない
構造に改造している。このバイオマス・ストーブだと熱変換効率が向上するとともに家庭内の大気が清浄化する。2009年3月にはバイオマス・ストーブは3万台を超えたとNAEF(National Agriculture and Environment
Forum)は推定している。(新エネルギー財団アジア・バイオマス・エネルギー協力推進オフィスのウェブサイトなどから)
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