ID : 14163
公開日 : 2009年 11月26日
タイトル
スギ材:全国初、圧縮硬化技術を開発-日光の八木沢製材所
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/area/tochigi/news/20091127ddlk09020093000c.html
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元urltop:
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写真:
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付加価値で県産材活用を 県「新事業促進」に承認
日光市瀬尾の八木沢製材所=八木沢亨一社長(53)=が全国で初めて、スギ材を圧縮硬化加工する技術を開発した。県産材の利用拡大や林業活性化への貢献が期待されており、八木沢社長は「年度内には製品化を
目指したい」と話している。【浅見茂晴】
国内林業は戦後復興と高度成長を控えて昭和30年代に需要が急増したが、国産材だけでは需要を賄いきれず、1964(昭和39)年には輸入が解禁された。その後円高も進み、輸入量が年々増大したが、国産材は80
年ごろをピークに以後、価格が続落。採算が合わず、結果的に森林が放置され、山林の荒廃が問題となっている。
八木沢社長によると、県産のスギも価格が安く、需要が低迷しているが、調湿・防臭効果に優れ、木目の美しさがあり、温かみがあるなど長所が多い。建築用材として軟らかく加工しやすい半面、傷つきやすいことから「
長所を生かして、付加価値を付ければ」市場拡大が見込めると判断、開発に着手した。
石川県の真空圧縮技術を持つメーカーなど2社と共同で、木材を蒸して真空圧縮する「木材硬質加工装置」の開発に成功した。ほとんどの樹木に対応が可能で、耐水性が増し、製品は水にぬれても元に戻らず、反りや
ねじれなども克服。強度に耐久性が加わった。
その結果、フローリング材や家具、インテリア分野、ウッドデッキなどエクステリア分野への用途拡大が見込まれている。また出来上がりは、木目が強調され、古木風に仕上がることから、室内装飾としての問い合わせも
あるという。
加工装置についての問い合わせも来ており、八木沢社長は「どこでもあるスギの地産地消に役立つので、早急に技術を完成させたい」と話し、現在、正確な硬度を計測するため、大学に検査を依頼している。「輸入材
にも対抗でき、県産スギの消費拡大につながれば」と話している。
さらに「環境、エコの時代に対応するため」(同社)、この装置を応用して菜種油を木材に注入して、防腐効果を高める技術も開発している。これまでは薬品を使用していた製品に比べ、安全性に優れていると言う。
同社では「木材硬質加工装置の利用による木質新素材の開発及び当該新素材応用製品の事業化」として経営革新計画にまとめ、県に申請したところ、「中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律」に基づき承認さ
れ、融資や税の優遇措置が得られことになった。
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