ID : 13978
公開日 : 2009年 11月11日
タイトル
“木のヘッドホン”Wシリーズの第10世代モデル
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新聞名
Phile-web
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元URL.
http://www.phileweb.com/review/hihyou/533/3732.html
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元urltop:
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写真:
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2002年に発売され、ロングセラーとなった「ATH-W1000」の後継機。本機は1996年に初めて登場した同社のウッドハウジング採用ヘッドホン「ATH-
W10VTG」から数えて、10世代目となる“木のヘッドホン”、Wシリーズのレギュラーモデルである。
ピアノやコンサートホールにも広く用いられる、硬く密度のあるアメリカン・ブラックチェリー無垢材を削り出したハウジングを採用。心臓部にはパーメンジュールによる一体型ヨークや6N-
OFCボイスコイルを採用したΦ53mm大型ドライバーを搭載。そしてバッフルとフレームは軽量なマグネシウム合金の一体設計となっており、フレームとハウジングは直接固定をしない、フローティングマウントシステム
を採用している。その結果、ハウジングにユニットの不要振動が伝わりにくいため、木が持っている本来の響きを引き出すことができるのだという。
デザインはシンプルに素材の質感を表現するため、無駄を削ぎ落としたクールさと、木の持つ温かみが両立したもの。昨年発表された「ATH-
A2000X」「A1000X」の流れを汲んだ意匠ともいえるが、そこには共通の技術である、新開発3D方式ウイングサポートによって高い装着感を確保。重量を感じさせない快適なフィット感を実現している。両出しコードは高
弾性エラストマーシースとPC-OCC導体を採用。ミニプラグへの変換機構をも省いたΦ6.3mm標準プラグ部は、前モデルの「W1000」同様に木製スリーブを使った高音質パーツを用いている。
サウンドは前述の「A2000X」のもつスカッとした爽快な音像描写力に、瑞々しさが漂う、弾性に満ちた木の余韻が加わったもの。「カラヤン」では、すっきり浮き上がるホーンの音ヌケ良く、スムースな音の広がり、空間へ
の拡散を味わえた。ストリングスは芯をソリッドに描いており、ハーモニーの解像度は高く一つ一つが鮮明だ。一方ホールトーンはふくよかで、ローエンドまで混濁せずキレのあるアタックは粒立ち良い。「オスカー」のブラ
イトなピアノは、芯が中心でエッジを強めに描いている。ウッドベースは弦のニュアンスを細かく引き出し、胴鳴りも制動をかけタイトに引き締まっているが、箱鳴り感は心地良く伸びている。ハリ良く粒が出るブラシと、キレ
の良いドラムもクリアな音場の助けとなっているようだ。
「メニケ」においては、ハスキーなボーカルの質感を明確に描き、キレ良く刻みを決めるディストーションギターの質感も鮮明である。リズム隊はソリッドであるが、リリースにナチュラルな響きが加わっている。ドライでキ
レの良い質感だが、わずかに瑞々しい余韻を感じる。「AP」の弦楽器は艶っぽさも引き立ち、ピアノはローエンドまでキレ良く伸びて、ハイノートの響きも澄んだ潤いがある。「スアラ」のボーカルはウェットかつソリッドな質
感で、ほのかな肉付きが得られる。ベースはふくよかさもあり、瑞々しくリッチな音場が展開する。
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