ID : 13855
公開日 : 2010年 3月23日
タイトル
奄美・加計呂麻島(かけろまじま)で大規模森林伐採計画
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新聞名
人民新聞
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元URL.
http://www.jimmin.com/doc/1330.htm
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元urltop:
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写真:
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島の半分がはげ山にされる」
―奄美・加計呂麻島(鹿児島県瀬戸内町)で突如沸き起こった森林伐採計画を知らせてくれたのは、私が暮らす尼崎の友人だ。「尼崎でも反対運動を展開するから取材して」との呼びかけだった。
加計呂麻島に製紙原料となる木材チップ工場を建設し、船で本土まで運び製紙メーカーや商社に販売する。そのために伐採可能な森林を島の半分と査定し、1700ヘクタールを伐採するという。かなり無茶な計画だ。
調べてみると中国での紙の需要が高まり、原料となる木材チップ価格は上昇中だ。事業主体の大東海運は、台湾資本との関係も深く、中国への輸出も視野に入っているのかもしれない。
日本の商社・製紙メーカーは、東南アジアの森林で材木を切り倒してきた。金儲けのために地元住民を追い出し、自然を壊し、地球温暖化に大いに貢献してきた。木材チップの値段が上がり始めるとついに日本の森林に
も手を付けはじめたのか!さっそく調査に入った。
伐採を計画しているのは、大東海運産業㈱(本社・鹿児島市)傘下の㈱加計呂麻チップセンター。同社が瀬戸内町に提出した事業計画を見てみた。伐採計画地面積は、町有地と民有地合わせて2900ヘクタール。島全体
の47%にあたる。このうち1700ヘクタールを35年かけて伐採する計画だ。土地の一部は購入済みで、月に1000~1500トンのパルプ原料を積み出すという。
中越パルプ工業、王子製紙、住友林業が主な販売先。中国、東南アジアで紙の需要が高まり、国産チップ材として目をつけたのが、「にほんの里100選」にも選ばれた加計呂麻島だったというわけだ。
1月29日に行われた地元住民説明会では、「環境への配慮も十分行う。雇用確保など、地域活性化へのお手伝いをさせてほしい」などと、伐採のメリットを訴えた。
同社は、伐採による地元のメリットとして、5点を上げた。①老木から若木への再生、②工場操業による雇用、③マツクイムシの被害樹の無償引き取り、④木屑などの副産物をたい肥として無償提供、⑤廃車、廃家電など
の島外搬出補助―などだ。
奄美も地域経済の疲弊は著しい。奄美出身の大里哲久さん(箕面市在住)が、先日里帰りしたと聞いたので、様子を聞いた。「①街は、シャッター通りなんて生やさしいモンじゃない。②仕事がなくて若い人がいない。③小
規模な観光も夏の間だけで、④役所の公務員でも暮らせないので、島を離れ始めている。⑤自治体も借金があるので、町有地を売りたいのは山々だろう」と語ってくれた。
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