ID : 1466
公開日 : 2006年 8月 9日
タイトル
縄文時代に“ワープ”、子どもたちが手作りの「火おこし器」に挑戦
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新聞名
BNN
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元URL.
http://www.bnn-s.com/bnn/bnnMain?news_genre=17&news_cd=H20021023372
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元urltop:
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写真:
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毎年毎年、子どもも親も頭を悩ませる夏休みの自由研究。函館市を拠点に子どもを対象にした体験学習会を開催するNPO法人NATURASは、9日、自由研究工作として「火おこし器」を作る体験会を開いた。
会場となった函館市の赤川水源地には、5歳児から小学6年生までの男女19人が集合。3、4人のグループに分かれ、指導員の説明を聞いて作業に取り掛かった。火おこし器には、それほど特別な工具や材料は必要なく
、頑張れば小学生でも必ず作ることができる。
縄文人が使っていたとされる木と木の摩擦熱で火をおこす火おこし器は、押し棒と呼ばれる両手でつかむ部分と、摩擦をおこす棒の部分からなる。本体は棒の先端と押し棒の両端を紐で結ぶだけで完成する。ただし、
棒の下部に重りとなる木をはめ込んだほうが遠心力で回しやすくなる。
体験会に参加した子どもたちは、初めて手にする錐やのこぎり、カッターナイフなどを使い、木材を切ったり削ったりと、炎天下の中で汗を流した。
子どもたちの自主性と自己責任を重んじるNATURASは、子どもたちの作業をむやみに手助けしないため、話をしっかり聞いておらず、やり方を間違える子も。代表の赤石哲明さんは、「楽しく遊ぶためには人の話を聞
かなきゃダメだぞ」などと子どもたちに注意を促し、あくまでも子どもたちが自分で作るようサポートした。
早く終わった年長の子には同じグループ内の遅い子を手伝わせるなどし、作業開始から約4時間を費やしてほとんどの子が火おこし器を完成させた。
早く完成した子どもたちから、ドリルで下穴を開けた木材に向かって火おこし器をこすり始めると、時折あたりに焦げ臭い匂いが漂った。摩擦部分を触ったり匂いをかいだりして「熱くなってきた」「焦げ臭い」などと喜ぶ
子どもたち。だが、残念ながら時間内に火をおこせた子どもはいなかった。
最後に赤石さんが見本を見せると、1分程度で摩擦部分から煙が出始め、2分程度で火種となる黒い粉が下に敷いたトイレットペーパーにあふれ始めた。その火種を慎重にくるんで手に取り、絶え間なく息を吹き続けて
約2分後、テイッシュペーパーは赤々と炎を上げて燃え始めた。
「力を入れすぎず、リズム良く往復させるのがコツ。慣れてくれば1分以内で火がつきます」と赤石さん。ただし、「ここまでくるには5時間は練習した」とも。小学生が実際に火をおこすのはなかなか大変なようだ。
解散式で赤石さんは「火おこし器で必ず火はつきます。壊れても、自分たちで修理して自由研究としてやってください」と子どもたちに呼びかけた。
何の加工もしていない木材と紐から、すべて手作業で自分たちで作り上げた火おこし器を手にした子どもたちは一様に満足そうで、得意げに完成品を手にして「ありがとうございました」と指導員らにあいさつして家路
に着いた。
作るだけでなく、その後も何度も実際に使って文字通り「研究」ができる火おこし器。お子さんの自由研究にいかが?
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