ID : 11929
公開日 : 2009年 5月30日
タイトル
高山の木工連など発刊 学者らの考証基に編集
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/area/gifu/news/20090531ddlk21040010000c.html
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元urltop:
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写真:
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高山市の協同組合飛騨木工連合会(北村斉代表理事)が、飛騨高山の文化の源でもある飛騨の匠について、八賀晋・三重大学名誉教授らの考証を基にした「新・飛騨の匠ものがたり2」(A4判、224ページ)を
発刊した。律令制(7世紀後半)のころ、租庸調(税)の代償として都の造営に徴用された飛騨の匠について「中央政府から税を免じてまで必要と認められた」などと正しい認識を訴えている。
編集を担当したのは、飛騨の匠学会副会長の野尻修二さん(54)や、尾花蕃(しげる)さん(66)、飛騨・世界生活文化センター職員の梶田隆司さん(69)ら。02年に創立50周年を記念して発刊した「新・飛騨の匠もの
がたり」の続編として06年秋から取り組み、八賀名誉教授、門脇貞二・京都府立大元学長、吉朝則富日本考古学協会員、田中彰・元高山市郷土館長らが執筆した。
八賀名誉教授は「飛騨の匠と道具たち」で、飛騨の匠が都の造営に携わった理由について「飛騨の国はかつて国の等級では下国に位置付けられ、土地も狭く特産物にも恵まれない貧しい国であったため、偏見的見方が
支配的で、匠の名のもとに労働力を貢進したと考えられる」と記述。
そして「この考えの背景には匠たちの労働日数の長さを示した記録文献や、義務が終わっても帰郷せず、飛騨の田畑が荒廃したことなど、総体的に飛騨の貧しさを増幅したように見える文献的な側面が強く反映してい
る」とし「古代の匠の評価と、近代の飛騨の匠の技とその認知度との間のギャップは極めて大きい」と述べている。
都に徴用された匠たちが過酷な仕事のため逃亡したとされる説について、野尻さんらは「匠が任期を終えたのち、技術を買われて有力者たちの家に取り込まれたのが主原因で、一部で誇大に語られる悲惨な逃亡説は
適切でない」と話している。
2000冊印刷。飛騨地方の小中高校に寄贈する予定。1冊3150円(税込み)。市内の各書店などで販売している。問い合わせは同連合会(0577・32・2100)。
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