ID : 11687
公開日 : 2009年 5月14日
タイトル
「森の人」のすみか:カリマンタン島/下 保全、新手法に賛否
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/select/world/news/20090513dde007030002000c.html
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元urltop:
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写真:
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「世界不況のおかげで、絶好の機会が来ているんだ」。インドネシア西カリマンタン州クタパンの森林保護計画を指揮する、英国の環境団体ファウナ・フローラ・インターナショナル(FFI)のアジア担当ディレクタ
ー、フランク・モンベルクさんが力説する。
インドネシアの森林破壊の元凶は、泥炭地から水を抜き、森を焼き払う手法によるアブラヤシ農園の開発。同国は世界最大のヤシ油生産国で、バイオディーゼルの原料としても注目されるが、経済危機で投資が落ち込
み、結果として破壊ペースが鈍っているという。
FFIの計画は、森林の破壊・劣化の防止を温室効果ガス削減とみなし、排出量市場で取引する仕組み(REDD)を利用、利益を出資者と地域が分け合う。出資者はオーストラリア最大の投資銀行マクウォーリー・グルー
プ。現地を視察したオリバー・イエーツ取締役は「ビジネスだけでなく、隣国の森林保護に貢献する意義は大きい」と話す。
しかし、REDDに対しては、一部から「市場原理を導入すれば結局、先進国側が得するだけ」と懐疑的な見方が出ている。インドネシア環境フォーラムのスルヤ副代表は「森を利用してきた地元住民の伝統的な知恵や
権利を尊重する視点も欠けている」と訴える。
さらに現状では排出量評価や森林監視などで確立された手法がなく、森林保全の客観性が担保されるのか明確でないとの指摘もある。ある日系商社の環境事業担当者は「現時点でビジネスの見通しを立てるのは困難
」と話す。
だが、FFIは「違法伐採やアブラヤシ農園に収入を依存している住民を森林保護に向かわせるには、経済的な動機付けが必要」と説く。クタパン県庁によると、県内では木材加工を含め約5000人が違法伐採関連の職
に従事。「アブラヤシ農園は1ヘクタールで2人の雇用を生む」と言う。
違法伐採が横行するクタパンの国立公園を上空から監視する小型飛行機に同乗した。離陸してすぐ、違法な野焼きの煙が鼻をついた。オランウータンがすむ緑濃い森には、切り開かれた更地が迫って見えた。
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