ID : 10950
公開日 : 2009年 3月22日
タイトル
「森の町内会」間伐を促進 71社参加、費用上乗せの紙購入
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新聞名
フジサンケイ
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元URL.
http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200903230054a.nwc
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元urltop:
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写真:
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森林の間伐促進を通じて地球温暖化防止などに貢献する「森の町内会」活動が広がりをみせている。間伐促進費を上乗せした間伐材利用紙を企業が購入することで間伐を促進する仕組み。環境貢献活動とし
て参加する企業が増えており、活動を行う環境NPO(民間非営利団体)「オフィス町内会」はノウハウの提供を通じて活動を全国的なうねりに拡大していきたい考えだ。
日本の国土の3分の2が森林で、そのうち4割が植林された人工林が占める。人工林は自然淘汰(とうた)が進まないため、森林の成長過程で密集化する立木を間引く間伐が特に必要になる。だが、国産木材の利用低迷
が続く中、間伐材の売却益と補助金だけでは採算が合わず、間伐ができない森林が増加している。その結果、二酸化炭素(CO2)を吸収して地球温暖化を防ぐという森林機能の低下が懸念されている。
オフィス町内会が2005年12月から約90%を森林が占める岩手県岩泉町と協力して始めたのが「森の町内会」活動だ。間伐費用の不足分を補う「間伐促進費」を上乗せした通常よりも約10%割高な「間伐に寄与した
紙」を会員企業が購入し、パンフレットなどの印刷用紙の一部として使用することで、活動に参加する仕組みとなっている。森林を管理する森林組合が発注量に見合った分の間伐を行い、協力製紙メーカーに間伐材を納
入する。間伐促進費の上乗せで発注量が増えれば、林業の雇用確保や活性化にもつながる。
企業の環境保護意識の高まりから開始当初は6社だった会員企業も現在は71社に増加。年間約25ヘクタールの間伐が実施できるまでになった。オフィス町内会の事務局代表を務める東京電力の半谷栄寿執行役員は「
通常使用する用紙の一部を置き換えるだけで済むため、割高な価格でも無理なく継続できる面が企業にとって大きな魅力」と説明する。
1社分の購入量は少なくても「町内会」の助け合いのように複数社から広く浅く間伐費用を調達する仕組みも企業が気軽に参加できる要因となっている。
「森の町内会」活動を通じた森林育成は高い評価を受け、17日には第3回山村力コンクールで林野庁長官賞を受賞した。半谷事務局代表は「受賞をきっかけに認知度が高まり、多くの企業が参加してくれれば」と期待を
寄せる。今年2月には岩泉町に隣接する葛巻町も活動に参加。また、活動を静岡県にも広げる準備をしているという。
当面の目標として、来年度に会員企業を増やして年間の間伐面積を現在の2倍の50ヘクタールに拡大したい考えだ。
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