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ID : 10777
公開日 : 2009年 3月 8日
タイトル
地元の木材を使い、地元の工務店で建てる家とは。
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/life/today/news/20090309ddm013100022000c.html
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元urltop:
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写真:
 
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地元の木材を使い、地元の工務店で建てる家とは。
 ◇地域の森、再生に貢献  ◇「無理聞いてもらえる」魅力も/課題は着工までの長さ  食料と同様に木材の自給率も低い日本。しかし、環境問題への関心の高まりから、地域の山林の木を使い快適で環境にも配慮した家づくりを促進しようという動きが広がりつつある。
 面積の2分の1を森林が占める滋賀県。地元の森を再生させようという取り組みが続く。琵琶湖に流れ込む野洲川流域の森の木の利用促進を目的に、地元の建築家や大工、森林組合の職員らでつくる「こなんの森 木の 家ねっと」(事務局・甲賀市)が06年2月に発足。地域の木を使うことで森林の荒廃に歯止めがかかることを知ってもらい、地元の気候や木の特徴を知り尽くした建築家、工務店、製材店と一緒に家を作る魅力を感じてもら う狙いだ。
 メンバーの一人で井上工務店(湖南市)を営む井上喜代和さん(48)は、金物を一切使わずに柱や梁(はり)などの木材を組み上げる「伝統構法」を長年実践してきた。国産材は外材に比べ高いとみられがちだが、「木の ランクによりさまざま」と井上さん。世界的な森林資源の不足から、最近は外材の値段が上がっており、節や木目といった見た目に極端にこだわらなければ国産材も安く手に入る。「地元産の木材を使うことで、地域の山と 産業が守れる」と強調する。
     *  メンバーの「建築設計 創夢」(湖南市)の建築士、中川清さん(48)が設計し、井上工務店が作った家が守山市の住宅地にある。08年4月に完成した樋口知孝さん(34)一家の2階建て住宅だ。外観はモダンだが、伝統 構法で建てられた県産材の家。「環境問題に関心があるので、森林や山に配慮した家という考え方に共感した」と妻の真奈美さん(35)は言う。
 滋賀県産木材活用推進協議会の「木の香る淡海(おうみ)の家推進事業」も背中を押した。同事業は04年度から始まり、12センチ角3メートルのスギとヒノキの県内産柱材を、1戸当たり100本(40万円程度)を限度に 無償提供してきた。実績は5年間で251戸、2万499本に及ぶ。09年度以降は補助の内容を変えて継続する予定だ。
 樋口さん宅(延べ床面積約110平方メートル)に使われた木材は、柱や梁、土台といった構造材と、壁や天井、収納などの造作材で、丸太にして150~200本ほど。井上さんによると、建築費約2000万円の約4分の1 に当たり、外材と同程度の価格という。
 「無垢(むく)材のためワックスを塗る手間はかかるが、木の家は住めば住むほど味が出る」と真奈美さん。地元の木を使い、地元の設計士や工務店に頼んだ最大の良さは「無理を聞いてもらえること」と夫婦で口をそろ える。現場での組み上げ作業が始まってからカウンターの高さや階段の幅を変更できた。現場で感じた改善点がすぐさま反映され、「工場で木材の加工を行うプレカットを使う住宅メーカーだとこうはいかなかっただろう」 と満足そうだ。
 一方、地産地消で課題となっているのは時間的な問題だ。木材の需要が安定しない地域では、大量の木材を森林組合などがストックすることは難しい。需要が発生してから伐採、乾燥をするため、着工までに最短でも 2~3カ月はかかる。井上さんは「地元産で家を建てようと思ったら2~3年計画で考え、子や孫の代まで長く愛着を持って住んでほしい」と話している。【手塚さや香】 ==============  ■+α  ◇「地産地消」国も推進  国も地産地消の家作りの振興に力を入れ始めた。国土交通省は08年度から「地域木造住宅市場活性化推進事業」を開始。3年間の予定で地元材の流通や品質向上、職人育成などに取り組む団体に活動経費を補助して いる。
 一般向けに開設されたのが、日本住宅・木材技術センター(東京都)のデータベース(http://iezukuridb.howtec.or.jp/)。林野庁の「『顔の見える木材での家づくり』推進事業」の一環で、地域の木での家作りやリフォーム 、家具作りなど各分野で活動する158団体を地域ごとに検索できる。外材の値上がりで18%前後で低迷していた日本の木材自給率は、05年度に20%に回復し07年度は22.6%。国は15年度での25%前後を目指し ている。
木の情報発信基地では、TOPページを平日毎日更新しておりますが、その更新の中に、報道各社のホームページに 掲載されているニュースを毎朝調べ、昨日掲載された情報を集め、リンク形式の1行にその見出しを掲載しています。 2010年現在で毎日平均15本の広い意味での木に関する情報が掲載されています。毎日更新ですから、次の日には消えて しまいます。これではいかにももったいないので、アーカイプとして分野別に分けて保存しております。このwebページは 「木材、木工、木製品」に関するものを集めています。2006年から開始しましたが、年に2度程度の更新で情報追加いたします。 情報収集の方法はグーグルニュースの検索で調べるというシンプルなものです。
このページのテーマは「webニュース木材編」で、HOMEページは木の情報発信基地です。カデゴリTOPページは2006年 2007年 2008年 2009年 2010年です。

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