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ID : 10161
公開日 : 2009年 1月17日
タイトル
間伐材、まきストーブ用に 森林再生へ北杜で宅配
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/area/yamanashi/news/20090117ddlk19040100000c.html
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元urltop:
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写真:
 
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山梨県は県土面積の78%を森林が占め、その半分近くは針葉樹の人工林だが、林業の衰退とともに見捨てられつつある。その針葉樹を、広葉樹が中心だったストーブ用の燃料に利用することで、森林や林業 の再生につなげようとする取り組みが動き始めた。【沢田勇】  06年度の県林業統計書によると、県の森林面積34万7000ヘクタールのうち15万3388ヘクタール(44・1%)が木材用に植林された人工林で、その97・1%は針葉樹だ。しかし、人件費の高騰で輸入材のほうが安く なり、林業は衰退した。最近は間伐材もその場に放置されることがほとんどだ。
 長野県伊那市のまきストーブ販売会社「DLD」(三ツ井陽一郎社長)はこうした実態に目をつけ、森林組合や林業事業者から購入した針葉樹の間伐材をまきにして宅配するサービスを今冬から北杜市で始めた。現在は 長野産だが、来冬からは「地産地消」のために北杜市内産を提供するという。
 しかし、問題もある。まきストーブユーザーに根強い「広葉樹信仰」だ。ホームセンターなどで売られているまきもナラやブナなどの広葉樹がほとんど。
 しかし、同社バイオエネルギー事業部の木平英一さん(43)は「誤解」と指摘する。「昔の日本人には『木材用の針葉樹をまきにするのはもったいない』という意識があり、広葉樹を使うようになった。針葉樹も十分まきと して使えます」  カラマツなど成長の早い針葉樹は比重が軽く、水分や樹脂が多いことから「熱量が少ない」「すすが出る」などとして敬遠されることも多い。
 しかし、十分に乾燥させれば火力は広葉樹とさほど変わらない。普及しているまきストーブのほとんどは完全燃焼させるタイプで、針葉樹でもすすはほとんどでないという。
 ただし針葉樹の場合、広葉樹と同じ熱量を得るには2割ほど多くのまきが必要になる。このデメリットをカバーするため、同社は定期的にユーザーの家を回って補充している。価格は1束250円。400~500円の広葉 樹より割安だ。
 木平さんは「山で採れたものがお金にならないから山が荒れる。山の再生に一役買えれば」と話している。
   ◇  ◇  まきストーブは二酸化炭素が発生するが、樹木は光合成による成長過程で二酸化炭素を吸収しているため、石油による暖房に比べ、はるかに二酸化炭素排出量を削減できる。大阪ガスが05年に実施したまきストー ブ(暖炉を含む)の所有率調査では、英国(39%)や米国(24・4%)に比べ、日本は1・3%とかなり低い。しかし、北杜市のような山間地や別荘地では、火のぬくもりを求める人々の間でまきストーブが普及しつつある。
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