ID　：　9433

公開日　：　2008年 11月20日

タイトル

オルゴール生かし新ブランド発足 八ケ岳山ろくから発信

新聞名

信濃毎日新聞

元URL.

http://www.shinmai.co.jp/news/20081120/KT081119SJI090011000022.htm

元urltop:

写真:

　

　諏訪地方の工業デザイナーや建具職人ら４人が、工芸品の新ブランドを立ち上げた。国内で唯一、諏訪郡原村で製造されているオルゴールのムーブメント（駆動装置）を使った木工品作りを進めており、初の 展示会を２８日から都内で開く。「デザインから考える」と、自由な発想でオルゴールを中心に八ケ岳山麓（ろく）から作品を発信する。
　ブランド名は「Ｙ〓ｐｉｎａ」（ユピナ）。頭文字「Ｙ」は八ケ岳から取った。２００５年に都内から同郡富士見町に移住した工業デザイナー内田和美さん（４６）がまとめ役のディレクターに就いた。
　内田さんは昨年夏、デザイナーを製造業者などに派遣する県の事業で、茅野市の建具職人牛山喜雄さん（４６）と知り合った。牛山さんは以前からオルゴールを使った木工品を製作。デザインを助言した内田さんは「オ ルゴールという資源で地域を活性化したい」と、共同で取り組みを続けていくことにした。
　それぞれの知人の電子機器設計会社経営者とデザイナーも参加。オルゴールのムーブメントは、原村のサンキョウオルゴールが製造する。
　展示会には木や金属、ガラスが素材の８点を出品する。そのうち「レターツリー」（仮称）は、円すい形の木の頂点から針金が上に伸びた構造。針金は木の内部のオルゴールとつながり、針金の先でクリップに挟んだカー ドが振動して音色を響かせる。窓辺につるす木製でドーナツ型の「おひさまオルゴール」（同）は、表面の太陽電池で内部のオルゴールが駆動する。
　内田さんは「世の中も、ものづくりの現場も効率を求めているが、アイデアを考えるプロセスを大事にしたい」と強調。牛山さんは「オルゴールの奏でる音で『ゆったりとした生活を味わいませんか』と、都会で暮らす人に 伝えたい」と話している。
　製品は主にインターネットで販売する予定。展示会の案内はホームページ（ｈｔｔｐ：／／ｗｗｗ．ｙｕｐｉｎａ．ｊｐ／）で。

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