「企業の森」は和歌山県などが積極的に誘致し、環境配慮の企業イメージをPRする場として大手企業や労組などが参画している。県林業振興課によると県内では初めて。
町、町森林組合と協定を結ぶのは注文住宅建築の藤島建設(本社埼玉県川口市、佐藤善之社長)と金網製造などの小岩金網(本社東京、西村専次社長)の2社。
首都圏で業績を伸ばす藤島建設は、同町内の製材会社の集成材を使っている縁があった。同町葛巻のグリーンテージくずまき北側の山林約6ヘクタールを近く購入。カラマツ植樹による再生のほか、ドングリやツツ ジの憩いゾーンにする。
町は本年度「森のサポーター」を募る寄付条例を制定。「くずまき高原環境の森(仮称)づくり事業」を本格化させる考えで、企業の森を一つの柱と位置づける。
町農林環境エネルギー課の近藤勝義課長補佐は「交流人口拡大や町民の意識高揚にも効果が出てきそうだ」と期待。町森林組合の竹川高行参事は「町の魅力を発信し、葛巻を企業の森のメッカにしたい」と夢を膨ら ませる。