ID : 8601
公開日 : 2008年 8月25日
タイトル
低迷続く林業界救う光に 木質バイオマスに熱視線
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新聞名
西日本新聞
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元URL.
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/43616
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元urltop:
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写真:
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二酸化炭素(CO2)排出削減の動きや原油価格高騰などの影響で、廃材など「木質バイオマス」のエネルギー利用に注目が集まっている。22日には日田市で、日本木材学会九州支部がシンポジウム「動き出し
たバイオマス活用」を開催。材価低迷が続く林業界を救う光となるか、期待が高まっている。
古くから植林が盛んな日田市は、山林が約83%を占め、日本三大美林としても知られる。ところが、安価な輸入材に押されて原木価格は1980年をピークに下落。日田地区原木市場協同組合によると、1立方メートル
当たりピークには約4万円だった原木価格は、2005年には9000円台まで落ち込んだ。
一方、エネルギー資源としての木材への期待は高まっている。自然の循環系の中でCO2の排出、吸収がプラスマイナスゼロの「カーボンニュートラル」で、利用した分の木を新たに植えることで、持続的に再生可能な
点が利点として挙げられている。
日田市は「バイオマスタウン構想」を掲げ、06年には木質バイオマス発電「日田ウッドパワー」が開業。樹皮を原料にバイオ燃料のペレットを製造する「フォレストエナジー日田」も今春操業を開始するなど、九州随一
の「木質バイオマス先進地」として注目を浴びている。
シンポジウムでは、九州大大学院農学研究院の吉田茂二郎教授が「木質バイオマスの過去、現在、そして未来」をテーマに講演。その後、日田市で実際に木質バイオマス活用に取り組む企業や市の関係者4人が現況を
報告し、パネルディスカッションも開かれた。
吉田教授は、「バイオマスが林業活性化につながる材料ととらえ、日田はそのモデルになりうる地域」と期待。現在は建築解体材など廃材利用が主だが、今後は需要が追いつかなくなり、伐採時に山に捨てていた枝や
根など「林地残材」の活用も進むと予想される。そのため、「コストを抑えて運び出す新たなシステムの考案が必要」と語った。
参加した市民や研究者からは「エネルギーを地域で利用できないのか」「焼却灰はどのように処理するのか」などの質問も出て、バイオマス利用促進に向け、活発な議論が交わされた。
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