ID : 8519
公開日 : 2008年 8月18日
タイトル
匠を継ぐ者 山形・天童木工
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新聞名
朝日新聞
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元URL.
http://mytown.asahi.com/yamagata/news.php?k_id=06000000808170001
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元urltop:
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写真:
写真が掲載されていました
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∞合板の限界に挑む
「忠実に表現できるのか」。山形県天童市の家具メーカー「天童木工」の斎藤慎也さん(28)は受け取ったイスのデザイン画を見て悩んだ。
描いたのはフェラーリなどを手がけた世界的な工業デザイナー奥山清行さん。2年前、斎藤さんは開発担当者として奥山さんと仕事をした。同社が国内で先駆けた成形合板の限界への挑戦だった。
成形合板はブナの板に接着剤を付けて形にはめ、加圧して1センチほどの層にしたもの。イスやテーブルに使われる。
奥山さんがデザインしたイスは「ORIZURU」。その名の通り、折り鶴をイメージしていた。折り紙のような曲線がうまく出せるのか不安だった。海外を飛び回る奥山さんとのやりとりは電子メール。意をくんで職人に指示
を出す。試作品は200個を超えた。「デザイナーと職人が直接やりとりするとぶつかることもある。開発担当は両者の意見を吸い上げて作りあげる楽しみがある」と斎藤さんはいう。
パリやミラノの国際見本市で評判となれば、「黒船効果」で地場産業に活力を与えられる。そんな思いから地元出身の奥山さんが中心となった「山形カロッツェリア・プロジェクト」が5年前に始まった。同社はじめ、鋳物
などの地場産業7社が参加する。
家具の低調の危機感から、天童木工が4年前に40年ぶりに復活させた家具デザインコンクールを今年も開く。前回より約500点応募が増え、1400点を超えた。「木は柔らかさも格調の高さも出せる。これからも必要と
されるという自負があります」(山形総局・加賀谷貴春)
天童木工 山形県天童市に本社を置く家具メーカー。40年に家具建具工業組合として発足。イスやテーブルの「脚モノ」に強く、官公庁への納入も多い。バタフライスツールを手がけた柳宗理氏ら著名なデザイナーとの
作品を数多く生み出している。
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東北に伝わる工芸や芸能。様々な形で技を継ぐ匠たちを紹介する。
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