ID : 7659
公開日 : 2008年 5月20日
タイトル
リッツ・ハンセン「セブンチェア」 世界一模倣品の多い椅子
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新聞名
MSN産経ニュース
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元URL.
http://sankei.jp.msn.com/culture/arts/080520/art0805200813002-n1.htm
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写真:
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自由は創作の味方ではないのかも-。そんなことを考えてしまった。プロダクトデザインはつねに素材や技術の制約を受ける。技術革新が進めば造形の自由は増すはずだけど…不朽の名作というのは、そう簡
単には生まれない。
デンマークの建築家、アルネ・ヤコブセンが、地元の家具メーカーに製造を依頼したこのスタッキングチェアが完成したのは1955年。薄く削った板を重ね、熱と圧力を加えて三次元形状を生み出す「成形合板」の技術
が、やっと一般化しはじめたころだ。
「アントチェア」という3本足の椅子(いす)を原型に、座りやすさを追求した改良版は製品番号「3107」の末尾がそのまま商品名になった。半世紀を経たいまも、建築家やデザイナーが“ご指名”で使う。一体成形の座面
と背もたれは素っ気ないぐらいシンプル。でも座ると文句なく心地良い。ちなみに「世界一模倣品の多い椅子」とも言われている。
もともと曲げ木細工や合板を手がける部材メーカーだったフリッツ・ハンセン社は、この椅子のヒットを機に家具メーカーとして名を成した。同社の広報担当、泰松智子さんは言う。「わが社にとってのブレッド&バターで
すね」。日本風に言うなら「米と味噌汁」ってとこか。だから「ずっとデンマークの自社工場で作られています」。
北欧モダンデザインの第一人者だったヤコブセンは、無類の植物好きだったそうだ。親しみの持てる有機的な造形はそのせいか。
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