ID : 6314
公開日 : 2008年 2月11日
タイトル
家具メーカーが視覚障害者向け将棋盤開発
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新聞名
佐賀新聞
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元URL.
http://www.saga-s.co.jp/view.php?pageId=1036&mode=1&classId=0&blockId=781603&newsMode=article
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元urltop:
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写真:
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佐賀市川副町の木製家具メーカーが、視覚障害者向けの木製将棋盤を開発した。マスの枠を立体的にすることで目の不自由な人が駒を打ちやすいように工夫してある。従来の既製品はほとんどがプラスチッ
ク製で、本格派には音に不満があったという。特注で製作した1台の盤が各地の盲人将棋大会で多くの参加者の耳にとまり、注文が殺到。商品化を決めた。
このメーカーは「オーダー・ファニチャー・キタムラ」(北村豊社長)。開発のきっかけは6年前。視力が次第に失われていく緑内障を患った同町の江口茂樹さん(57)が「これまで通り趣味の将棋を楽しみたい」と同社に愛
用の将棋盤を持ち込み、駒をマスに入れやすいよう盤を工夫してほしいと北村社長に相談した。
北村社長はマス目に沿って高さ2・5ミリの枠を埋め込み、立体的にすることでマスの位置が手触りで分かるよう加工した。江口さんから使い心地を聞きながら、枠表面の角を削って丸くしたり、手軽に持ち運べるよう折
りたたみ式にしたりと改良を繰り返した。
商品化を決めたのは昨年11月。江口さんが嬉野市や東京で開かれた盲人将棋の大会でこの盤を使用したところ、ほかの参加者が木製特有の「パチン」という音に興味を持ち、口コミで評判になった。これまでに約20
件の注文が入っている。普及が進んでほしいという思いから、意匠登録などは考えていないという。
すでに同市の県立盲学校に1台寄贈し、県内の福祉・高齢者施設にも贈る計画。自身も釣りの趣味を持つという北村社長は「視力を失った人が趣味まで失うのはつらいはず。喜んで使ってもらえるのは職人冥利(みょうり
)に尽きる」といい、駒や碁盤の製作にも意欲を見せている。
将棋盤はちょうつがいタイプ、マグネットタイプの2種類があり、駒置きとセットで価格は1万5000―2万円。視覚障害者には5000円前後の割引をする。問い合わせは同社、電話0952(45)8277へ。
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