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ID : 6139
公開日 : 2008年 1月28日
タイトル
梅調味残さを再利用 堆肥にし栽培へ
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新聞名
紀伊民報
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元URL.
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=139560
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元urltop:
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写真:
 
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田辺市のJA紀南と田辺港輸入木材協同組合は、梅干しの加工で発生する調味排液を浄化した後に残った汚泥や梅干しの種などの調味残さを木材の皮と混ぜて発酵させ、堆肥(たいひ)に再利用している。堆 肥は梅栽培に使われており、梅産地の循環型環境対策として期待されている。
 調味梅干しや、梅干しの種を抜いた梅肉を製造している田辺市中芳養のJA紀南中芳養加工場では、工場排水と調味排液が年間約3万4000トン、種が年間約300トン発生する。工場排水と調味排液は排水処理施設 を使って浄化し、環境基準値以下で河川に放流しているが、固形の汚泥が発生する。
 梅肉は大手のコンビニエンスストアや食品メーカーのおにぎりやふりかけの具材に使われ、年々需要が高まっている。同時に廃棄する種も増えているという。
 調味排液や汚泥、種などの調味残さは、塩分や酸の濃度が高い産業廃棄物。業者に委託して海洋投棄していたが、2007年4月の法改正で禁止された。JA紀南は県農業協同組合連合会(JA和歌山県農)とともに、残さ の再利用法を研究していた。
 汚泥の堆肥は06年4月に商品化した。同市新庄町の田辺港輸入木材協同組合の工場で、木の皮と混ぜて半年ほど発酵させ、JA紀南が「紀南バーク」として販売。07年は約8000袋(1袋20キロ入り)を製造し、地域の 主産業である梅やミカンの栽培に利用されている。
 種を使った堆肥は07年4月に商品化した。中芳養加工場で種を水に漬けて塩分を落としてから、田辺港輸入木材協同組合の工場で種をつぶし、木の皮と混ぜて発酵させる。同組合が県内外の公共工事などの緑化用と して利用されている。
 梅加工場から出る調味排液や工場排水は、排水処理施設の微生物によって水と汚泥に分解するのが一般的な処理法だが、排水処理施設には膨大な費用がかかる。このため、中小の工場では液や種などの調味残さを 海洋投棄していた。海洋投棄が禁止になってからは陸上処理の料金が高騰し、中小業者の経営を圧迫する恐れが出ている。業界では、不正処理業者が出て「日本一の梅産地」のイメージダウンを避けるため、残さの安 価な処理法を模索している。
 JA紀南加工部の林行則統括工場長は「廃棄物を再び畑に返すという循環の仕組みができている。産地のイメージアップのため、この取り組みを広めていきたい」と話している。
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