ID : 5907
公開日 : 2007年 12月28日
タイトル
獅子頭 無残 祭りでたたかれ引きずられ
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新聞名
北陸中日新聞
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元URL.
http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2007122802075732.html
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元urltop:
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写真:
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キリの丸太を手彫りし、漆仕上げ。1年がかりで作った高価な工芸品なのに棒でたたかれ、アスファルトの上を引きずられ…。石川県白山市八幡町の加賀獅子専門店「知田工房」には近年、獅子頭の補修依頼が
相次ぐ。工房に積まれた悲惨な獅子頭の嘆きを聞いた。 (鶴来通信部・松本芳孝)
工房で補修中の獅子頭。ところどころ傷で漆がはげ落ち、下あごにはすれが目立つ。鼻も割れている。ことし八月に県内のある地区に納品し、一度祭りに使われただけの“新同品”だ。
『祭りで若衆に棒でたたかれました。柔らかいキリ製品を堅いカシでたたけばこうなるのは当然でしょう。なのに若衆は“地区の伝統”と反省の色すら見せません。昔、獅子頭を祭りごとに補修する地区なんてあったので
しょうか。獅子退治の演技でもきちんと寸止めをしていたはず。一方で、操り手が少なくなっているため、軽量化の要望が強いんです。薄く弱くしておいて、荒く扱うなんて…』
補修中のもう一つの獅子頭はアスファルトの上を引きずられたあげく、落とされ、真っ二つに割れた。漆塗りの下地に麻布が巻かれた凝った造りだが、見る影もない。
『子どもにぞんざいに使われ、最後は落とされました。しかし、地区の人は子どもを注意できないと言います。注意すると祭りに参加してくれなくなるからと。少子化のしわ寄せでしょうか』
知田工房の房主知田清雲さん(74)によると、補修依頼は最近、急激に増えた。「ものを大切にしなくなったと痛切に感じる。昔なら獅子頭は地区の宝。下へも置かぬ扱いをしていたはず。だから今は注文を受ける際、
獅子頭を実際に扱う地区の若衆に説明するようにしている」と知田さん。
もちろん、すべての獅子頭がひどい扱いを受けているわけではない。清雲さんと長男善博さん(45)は今年、百年ほど前に作られた獅子頭を補修した。「大切に扱われていて、こちらもうれしくなった。どの獅子頭もた
まに手を入れてやれば、五十年や百年は保って当たり前なんです」
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