ID : 5584
公開日 : 2007年 12月25日
タイトル
新しい年に期待 地方再生の元年に
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新聞名
紀伊民報
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元URL.
http://www.agara.co.jp/modules/colum/article.php?storyid=137752
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元urltop:
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写真:
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参院選における自民党の惨敗、安倍晋三首相の突然の退任。相次いだ食品偽装事件、5000万件の年金記録漏れ問題。最近では長崎県佐世保市の散弾銃乱射事件など、今年も多くのニュースが全国を駆け巡
った。
県内でもさまざまな出来事があった。参院選では自民党現職の世耕弘成氏が当選したが、比例代表の獲得票では民主が自民を上回った。県発注工事をめぐる談合汚職事件で逮捕された木村良樹前知事には、有罪判
決が言い渡された。紀南11市町村でつくる紀南環境整備公社のごみ最終処分場の候補地選びは難航したまま年を越す。
とりわけ、紀南の経済に大きな影響を与えたのは、11月の阪和自動車道みなべ―田辺間の開通だろう。高速道路の開通で大阪との距離がますます近くなり、観光客の増加や物流の利便性が向上すると見込まれる。
これまで、いつも渋滞していた国道42号の通行量が減り、地域住民は暮らしやすくなった。この機会に観光客を呼び込める魅力あるまちづくりが期待される。
幸い、紀南には魅力ある観光資源が多い。熊野古道が世界遺産に登録されてから3年。当初のにぎわいは落ち着いたが、個人客を中心にじっくり古道を楽しみたい人や外国人客に、じわりと人気が出てきた。白浜温泉
の客足は、白良浜やアドベンチャーワールドのパンダ人気などで好調だ。
そんな中、紀南の経済を支える梅業界は、向かい風に直面している。「紀州南高梅」のブランドで知られる高級梅干しの売れ行きが伸び悩んでいるためだ。
半面、価格の安い低級品はよく売れている。以前は商品にならなかったが、いまは原料が枯渇している状態だ。高級品と低級品をすみ分けて「紀州南高梅」のブランドを守ろうとする動きもある。販路開拓に期待したい
。
もう一つの主力農産物である温州ミカンは豊作だった。夏場の少雨や好天で糖度も高く「紀州のミカンはおいしい」と評判だ。全国的な豊作で価格は下がっているが、秋から年末にかけて、多くの消費者が和歌山のおい
しいミカンを口にしたことで、産地のイメージは上がったはずだ。
地域の産品直売店も元気だ。農家が直接、産品を店に持ち込んで価格を決めるので、栽培法を改善し、売り方を工夫すれば、地域農業の振興につながる。食の安全に対する消費者意識の高まりで、紀南の新鮮な産品
は都市部の客からも注目を集めている。
林業では、中国の木材需要が増加して外材が値上がりし、国産材の需要が高まっている。この機運にうまく乗ることができれば、久しく低迷していた紀南の林業にも日が差してくるだろう。
団塊世代の退職者ら都市部の人に農村への関心を高めてもらおうと、田辺市上秋津の住民が株式会社をつくって取り組む農業体験宿泊施設「秋津野ガルテン」の建設計画も動き出した。役員の1人は「地域に人材が育っ
てきたので、彼らの思いが会社を通じて具体化できる」と期待を寄せる。
このように、地域の資源や人材を生かす取り組みがあちこちで動き始めている。それぞれを成功させ、新しい年が地方再生の元年になることを期待したい
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