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ID : 5496
公開日 : 2007年 11月26日
タイトル
ヒノキやスギ林、里山にも熊の皮はぎ被害広がる
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新聞名
信濃毎日新聞
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元URL.
http://www.shinmai.co.jp/news/20071126/KT071122FTI090003000022.htm
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元urltop:
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写真:
 
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飯田下伊那地方のヒノキやスギ林で熊による皮はぎ被害が目立ち、県下伊那地方事務所(飯田市)が今月から実態把握に乗りだしている。同地方の林業関係者によると、これまで奥山で発生していた被害が、3 -5年前から里山にも拡大。ニホンジカによる食害より深刻な場合もあるという。伐採前の太い木が被害に遭う例が多く、山林所有者のダメージは大きい。
 熊は、餌の少ない5-6月を中心に、つめや歯で樹皮をはぎ取って樹液をなめる習性がある。皮をはぎ取られた木は腐り、木材として利用できなくなる。
 下伊那郡泰阜村では、樹齢20年以上のヒノキ林のほぼ半分が被害に遭っているという。村振興課は「昔から被害はあったが、最近は人里に近いところで起きている」と指摘。村は数年前から対策として木にビニールテ ープなどを巻き付けているが、「とても間に合わない」状況だ。
 同郡天龍村は11月、村内の熊の皮はぎ被害とニホンジカの食害を調べた。皮はぎ被害は計約45ヘクタールのスギ林などで見つかったのに対し、シカの食害は計約30ヘクタール。村振興課は「皮はぎはこの3、4年が 特にひどい。以前は標高1000メートル辺りだけだったが、最近は標高650メートルほどでも出ている」と話す。
 飯伊森林組合(飯田市)によると、熊の皮はぎ被害は飯伊地方全体に広がっている。シカの食害が若い木に多いのに比べて、熊の被害は、木材として利用できるほどに育った木の場合が多い。泰阜村役場には、山林所 有者から「伐採直前に被害に遭うので、気落ちしてしまう」との声が寄せられている。
 県林業総合センター(塩尻市)の岡田充弘研究員は「被害が広がってきていることは分かってきたが、その要因はまだ整理できていない」とする。市町村や林業関係者を通じて被害状況を調べ始めた下伊那地事所林務 課の中村慎課長は「実態を把握し、被害が頻発する来年5月までに的を絞った対策を取っていきたい」と話している。
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