厚生労働省の本年度卓越技能者「現代の名工」に、本県から和服仕立職の宮田キミ子さん(70)=矢巾町=と、木製建具製造工の長山三蔵さん(67)=一戸町=が選ばれた。本年度は全国の150人を表彰。本県の 現代の名工は50人となった。表彰式は31日、東京の明治記念館で行われる。
和裁・宮田さん(矢巾町) 早変わり着物を考案
1954年から盛岡市の藤沢服装専門学校で和裁を学び、58年から17年間教師を務めた。74年に独立し矢巾町に「ふじきもの研究所」を創設。心を込めた仕立てに取り組む傍ら、着付けや生け花の教授で伝統文化 の継承に情熱を注ぐ。
「きちんとした仕事をしないと次の注文はない」と、仕立ては厳格な採寸と検品を重視する。着物を楽しんでもらうための工夫にも意欲的だ。着物の上下が分かれており、振り袖から普通袖に早変わりできる二部式 の着物などを考案。和装の魅力を伝える。
名工認定に「和裁を見直すきっかけになれば」と願う。2代目の長男達哉さん(48)をはじめ後進に支えられ、丁寧な仕事に励む日々。「新しさがあって、着る人に喜んでもらえる着物を作りたい」と希望を広げる。< /P>
建具・長山さん(一戸町) 緻密な木工高い評価
細く加工した木を組み合わせ文様を立体的に浮かび上がらせる南部細目(ささめ)組紋様(もんよう)組子細工。光の加減や角度によって多様な表情を見せる。全国唯一といわれる技法を編み出した。
二戸市の木工職人に弟子入りし、一戸町で独立。約25年前、「全国に通用する木工品」を目指して試作を始めた。試行錯誤の末、完成。独自の定規で測られ作られる緻密(ちみつ)な作品は徐々に全国で高い評価 を受けるようになった。
埋もれ木の神代ケヤキやヒバなどを素材にあんどん、ついたて、テーブルなどを作る。「名工に選ばれたことに責任を感じる。挑戦する気持ちを忘れず、新しい建具を生み出したい」と意欲。修業中の三男祐司さ ん(32)に「技法を受け継ぎ、さらに発展させてほしい」と期待する。
厚生労働省の本年度卓越技能者「現代の名工」に、本県から和服仕立職の宮田キミ子さん(70)=矢巾町=と、木製建具製造工の長山三蔵さん(67)=一戸町=が選ばれた。本年度は全国の150人を表彰。本県の現代 の名工は50人となった。表彰式は31日、東京の明治記念館で行われる。 和裁・宮田さん(矢巾町) 早変わり着物を考案 1954年から盛岡市の藤沢服装専門学校で和裁を学び、58年から17年間教師を務め た。74年に独立し矢巾町に「ふじきもの研究所」を創設。心を込めた仕立てに取り組む傍ら、着付けや生け花の教授で伝統文化の継承に情熱を注ぐ。 「きちんとした仕事をしないと次の注文はない」と、仕立ては厳格な 採寸と検品を重視する。着物を楽しんでもらうための工夫にも意欲的だ。着物の上下が分かれており、振り袖から普通袖に早変わりできる二部式の着物などを考案。和装の魅力を伝える。 名工認定に「和裁を見直すき っかけになれば」と願う。2代目の長男達哉さん(48)をはじめ後進に支えられ、丁寧な仕事に励む日々。「新しさがあって、着る人に喜んでもらえる着物を作りたい」と希望を広げる。 建具・長山さん(一戸町) 緻密 な木工高い評価 細く加工した木を組み合わせ文様を立体的に浮かび上がらせる南部細目(ささめ)組紋様(もんよう)組子細工。光の加減や角度によって多様な表情を見せる。全国唯一といわれる技法を編み出し た。 二戸市の木工職人に弟子入りし、一戸町で独立。約25年前、「全国に通用する木工品」を目指して試作を始めた。試行錯誤の末、完成。独自の定規で測られ作られる緻密(ちみつ)な作品は徐々に全国で高い評価 を受けるようになった。 埋もれ木の神代ケヤキやヒバなどを素材にあんどん、ついたて、テーブルなどを作る。「名工に選ばれたことに責任を感じる。挑戦する気持ちを忘れず、新しい建具を生み出したい」と意欲。修 業中の三男祐司さん(32)に「技法を受け継ぎ、さらに発展させてほしい」と期待する。