ID : 3202
公開日 : 2007年 3月22日
タイトル
床材に何を選ぶ?
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新聞名
ヨミウリホームガイド
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元URL.
http://www.yomiuri.co.jp/homeguide/reform/onlyone/20070319hg02.htm?from=os2
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元urltop:
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写真:
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最近の住宅の床材でもっとも多く選ばれるのは、フローリングでしょう。しかし一口にフローリングといっても、実は素材がいろいろあり、大まかには合板と無垢(むく)材に分けられます。
合板とは、薄い板を何枚か接着剤で張り合わせて厚みを出したもので、無垢材は切り出した木の厚さそのままを使ったものです。合板にも沢山の種類がありますが、いずれも張り合わせるのに接着剤を使用し、傷や汚れ
がつきにくいように、表面を化学系のウレタン塗装などで仕上げている製品が一般的です。
そんな加工がされてしまったフローリング製品は、本当の木の床とはちょっと違う気がします。「木を原材料として使った、限りなく木に近い化学床材」と言ったほうが正しいとすら、思えなくもありません。
もっと意地悪な見方をするなら、化学系接着剤を何層にも使い、表面がウレタン塗装してあったりするフローリングは、「木をはさんだプラスチックのような素材」に近いのではないか、と考えたこともあります。
注意したいのは、そうした化学素材をたくさん含んだフローリングに、床暖房を施す時。暖められたフローリングから、特に工事後しばらくの間は、接着剤やウレタンに含まれる有害化学物質が揮発して、シックハウス症
候群を引き起こさないとも限らないからです。ある建築家の友人は、「床暖房を使うと気分が悪くなる」と言って、自分の設計する住宅には床暖房を入れないそうです。
では、無垢板の床はどうなのでしょう。確かに化学素材を含んだ合板フローリングのような問題はないかもしれませんが、違う弱点を持っています。
一つには、無垢板は施工後に狂いが生じるという性質があり、床暖房するとさらに隙間や反(そ)り、割れがひどく出る場合がありますから、それを承知のうえで使うことが必要になります。
さらには無垢板といっても、木の種類もさまざまですし、産出国もいろいろ。よく性質や出自を知ってから取り入れないと、松ヤニが出たり、果ては自然素材で体にいいだろうと選んだものが、実は防カビ剤にどっぷり浸
かった代物だったりと、思いがけないデメリットを体験しかねません。
そんな目に遭わないためには、出所のはっきりした健康な国産材を選ぶことが肝心です。詳しくは次回に続けましょう。
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