伐採した山内の状況や地形を考慮して、軸になる架線(幹線)を架設し、そこから遠く 離れた伐木は修羅、木馬、支線などで集材するが、ときどき不都合が生じる。
たとえば、架線から遠くてしかも少量、架線より下方の集材である。
このょうなときは、最初から見通しをたてたうえで起点を下げるか、それとも引き合わないとみて立ち木のまま捨てるかの判断をする。
一方で、こうしたむだや不合理をなくするためクラッチ付き台車が発明された。
クラッチ付き台車には愼(は)め込み式と差し込み式がある。
愼め込み式は、本線の作動中にはめ込むと急激なショックがあるため、作動を一時中断してクラッチをはめ込んで 作動する。
差し込みは徐々に差し込めるので作動中でも差し支えない。
この手法はめった に使わないため、出伐作業員でも知らない者は多く、これ自体、集材機の開発であまり活用しないまま姿を消してしまった。