材木は、太いの、細いの、曲がったのと千差万別である。
組み師はこれを一本、一本えりわけ組み 合わせて太さ、曲がりの整った筏を組み上げる。
特別な細材の場合は、床を二重にしたうえに境に稔をかけ、敷か所に鎮を打ち込んでとめる。
こうすれば構にずれ落ちない、二重の筏ができ上がる。
乾いた稔は曲げたり引っ張ったりすると折れ、切れるので、使う前に水に潰す。
それでも組み上が った翌日、乗り師が乗りだすときこは乾いてしまうため、これらは筏竿で水をたたいて稔に水を含ませてから乗り出す。
ひとたび流れ出た筏は川渡をかぶり、折れ切れる心配はなくなる。