筏が一枚すなわち一床組みがあると、順次二床目、三床目と 組み進んでいき、それら身つないで一乗り(一組)の筏に仕上 げるわけだが、ここでは各床のつなぎ方をみてみよう。
筏の繋ぎの要所、要所に玉固を鐶で打ち付け玉固と玉固を中稔を通して図のように結ぶ。
昔から目牙組みを基準に捻はつくら れており、太さによって申子(細)、中稔(ふつう)、繋ぎ稔(太)と呼びわけている。
鐶組みの場合、捻がのたり、繋ぎ、玉固によって組まれる。
のたりとは材木を並べて鐶で横に打ちつける稔をいい、中子の ときは二本をたがいちがいにそろえて鐶でとめる。
繋ぎは中捻以上の太さを使う。
繋ぎの場合、一か所に二本の稔は使えない。
二本を使っても片利きになればその効果が失せるからである。
鐶組みの中子に限っては冬季には藤蔓をのたりに使うことが できるが、目牙組みでは藤蔓は用いない。
目牙組みは材木の太 さによって稔を使いわけ、中稔以上のものを図のように8の字形につなぐのである。