図は川上からみた挟み堰である。
縦板式と横板式の二種があり、材木を流れに 沿って縦に並べる手法を縦板式、構に並べるそれを構板式という。
縦板式は竿掛 けにした大掛かりな堰になるが、構板式に比べ比較的簡単で一般向きである。
地形によって材木が少し届かない場合があるが、そのときは野々子(材木を重ねる) にして穴をふさぐ。
堰出しの場合、材木を切ることはめったにない。
切れば材木の価値が落ちるこ ともあるが、それよりも切らずに使ったほうが仕事が早い。
溝途堰は先に溝途をつくり、挟み堰では最後につくるという違いはあるが、いずれに してもできあがった堰は機能的には変わりがない。
前の堰とつぎの堰との間隔は、 つぎの堰の水が前の堰の堰尻(せきじり)まで達していなければならない。
図は川下からみた撰み堰である。