林道の開発、機械類の進歩などで姿を消してしまった伝統的な搬出法のひとつ、 堰出(せぎ)しを再現してみよう。
その昔、林道はなく、木馬道を設定するにも地形的、技術的に多くの困難を伴 うことがあった。
堰出しはそのような場合の一搬出法である。
水量の少ない谷川を材木で堰止め、 運河をつくって流し出す。
鉄砲堰のように大掛かりでほないが、簡単につくれるものではない。
目先が利くうえに慣れた者がいなければできない。
堰の構造を部分的に図示しょう。
まず山形になるように材木を組み上げる。
地形によって高低は異なむが、70センチから1メートルがふつうである。