娯楽と休日
戦前の田舎の娯楽しいえば休日に限られていた。
お正月とお盆の五日から一週間、春と秋の彼岸、三月三日と五月五日の節句、氏神祭りなどが、どこでも共通の休日であった。
この日ばかりは家族そろって遊びに興じた。
他に年に二、三回、田舎芝居の巡業や巡回活動写真がくるくらいで他に娯楽はなかった。
芝居や活動写真がくるときくと山小屋で働く若者は、当日の仕事が終わったあと山を下り楽しんだ。
もちろん劇場などはなく、広場ににわかづくりのテント小屋を建てて興行していた。
ちなみに入場料は「木戸銭」といい大人10銭、子供5銭が標準である。