現在、機械化で伐出がずいぶん便利になったが、 以前はほとんど人力によっていた。
そのなかで工 夫に工夫を重ね、伝統技術を培ってきた。
伐木後
の皮はぎもその一つ。
伐木を扱いやすくまた傷み を保護する意味で、需要に関係なく材木の皮をは いだのである。
春から夏にかけては立ち木が水分を吸い上げており、簡単に剥(は)ぎ棒でははぐことができるが、秋か ら冬にかけてははぎにくくなるため削り鎌を用いる。
杉、桧、松のほか、用材として扱うときの樅、栂は皮はぎを行うが、その他の雑木は特別でない かぎりはぐことはなかった。