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新・木偏百樹

せん

高さ25m、直径1mにもなる。千島、北海道から沖縄まで、朝鮮、中国にも生育する。しかし、日本での産地としては北海道が最も有名。
葉は大きく天狗の羽団扇(はうちは)に似ている。伊豆半島南部では端午(たんご)の節句にこの葉で粽を包み長い葉柄でたくみに合わせ目を閉じる。
若木のうちは樹皮に鋭い刺があるが、老木になると、深い縦皺が出る。古い枝には刺の跡がいぼ状に残る。果実は秋に藍黒色に熟し、鳥に食べさせて、種 子を遠くに運ばせる。葉は秋には透き通るように紅葉する。
植物学的にはハリギリと呼ぶが、林業、木材業界ではセン、センノキと呼ぶのが普通。そのため、木材会社に勤務しながら、センとハリギリが同じであること を知らない人が多い。キリという名の木はいくつかああるが、どれもキリとは関係がない。ハリギリの名は桐の葉のように大きく、枝に針があるのでこの名が ある。センの名は皮が厚く、表皮の下がコルク状になっているので、ビンの蓋(ふた)などに利用してきたからと言われている。
木材輸入国の日本が現在でも、海外へ輸出している珍しい木材である。かつては、北海道産のセン合板は海外、特にアメリカに“sen”の名で輸出され、高 い評価を受けていた。中国、朝鮮にも分布するが、合板の技術が未熟だったのだろう、日本の合板に勝るものはなく、いつも供給量不足で、日本からの輸 出に頼っていた。
オニセン、ヌカセンという名前で呼ばれる場合もある。オニセンは成長がよいため、年輪幅が広く、より重硬で、乾燥などで狂い易いが、ヌカセンはその反対 で比重が低く、年輪幅が狭く、より軽軟で、加工し易く、家具用にはヌカセンが好まれている。
新葉、新芽は食用になるがタラノキに比べるとアクが強く味は大味で劣る。そのため、鬼?(オニダラ)、イヌダラ、クマダラ、灰汁?(アクダラ)、芋木(いもぎ)、山桐(やまぎり)、犬桐(いぬぎり)などの方言がある。しかし山菜料理では今でもファンが多く、昔は救荒食料であった。 環孔材のため年輪が明瞭である。硬削などの加工性は割合に容易で、白色系の木材なので板目面には年輪が明らかな模様となって現われ、これが装飾 的に利用される。仕上面は光沢がある。、乾燥するときの収縮は大きく、木口割れを生じやすいし、釘を打つ際に割れやすい。また耐朽・保存性は高くない。
造作、建具、家具、漆器木地、盆、膳、農具、下駄、火鉢、ラケットの枠、オルガンの外囲、バイオリンの甲板、合板の化粧板などに利用されてきた。塗装を かけるとケヤキの木目と区別ができなく、プロでも見分けは難しいので、ケヤキの代表品としてよく利用される。 仏像の材料としては、檜や榧、桂などが有名だが、バリギリも利用されていた。京都・平等院の地蔵菩薩像、奈良・唐招提寺の聖観音立像など確認されてい るだけで全国13体ある。
長野県上伊那郡箕輪町の長岡神社の御神木は1962年7月12日な長野県の指定天然記念物に指定され、「宮脇のハリギリ」と名づけられ高さ30mもあ る。
学名
Kalopanax septemlobus
ウコギ科
ハリギリ

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