459
樹静かならんと欲すれども風止まず
き しずかならんと ほつすれども かぜやまず
この句のあとに「子養わんと欲すれども親またず」とある。
樹が静かになろうと思っても風が止まないので、思うようにならない。
そのように孝行しようと思う時には、すでに親が死んでしまっている、という嘆き。
例文として
・「樹静かならんと欲すれども風止まず」ということわざは、親孝行をしようと思っても、その頃には親はいなくて孝行できないという嘆きを表現しています1。
・「風樹の嘆」とも呼ばれる「樹静かならんと欲すれども風止まず」は、風に吹かれて揺れ動く樹木のように、どうすることもできないことから、あの世に行ってしまえば二度と会えないものは親であるということを表しています。
類語として、風樹の嘆。
孝行のしたい時分に親はなし。
石に衣は着せられず。