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瓜田李下
かでんりか
人に懸念を抱かせるような言動は慎むべきであるという戒めの語。また、
人に嫌疑を抱かせるような言動のたとえともなる。
・「瓜田」は瓜うりのはたけ。「李下」は李の木の下。「李下瓜田(りかかで
ん)」ともいう。
●出典は、古楽府こがふ「君子行(くんしこう)」。「君子は未然に防ぎ、嫌
疑の間に処おらず、瓜田に履くつを納いれず、李下に冠かんむりを正さず
」(君子たる者は未然に疑いをうけるようなことは避けなければならない
。うり畑でかかんで履物をはき直すとうりを盗んでいると疑われるし、李
の木の下で冠をかぶり直すと、李を盗んでいると疑われるので、こうした
行動は避けなければならない)
●用例としては、あっちが顔のいい上にあんなにはねッかえりで、瓜田
李下の嫌疑なんぞにかまわないところへ<三宅花圃
・藪の鶯>
●同じ意味の言葉としては、悪木盗泉(あくぼくとうせん)
・瓜田之履(かで
んのくつ)
・李下之冠(りかのかんむり)などがある。