34
沙羅双樹
さらそうじゅ
釈迦しゃかが八十歳で入滅したとき、臥床(がしょうの四方にあった二本
ずつの沙羅の木。釈迦の入滅を悲しんで、二本のうち一本ずつ枯れたと
もいい、入滅とともにそれらが白く枯れ変じたともいう。
・「沙羅」は常緑高木。インド原産で、淡黄色の小さな花をつけ、幹は非常
に長く伸びる。材質は堅固で建築用木材として適している。「沙」は「しゃ
」とも読む。また、「沙」は「娑」とも書く。『平家物語』の冒頭の句で有名。
●用例としては、大木の菩提樹と沙羅双樹が空高く聳そびえて、如何い
かにも聖域という感じがする。<瀬戸内晴美
・古都旅情>