11
槿花一朝
きんかいっちょう
人の世の栄華のはかないことのたとえ。つかのまの盛り。むくげの花が
朝咲いて、夕暮れには散ることからいう。
・「槿花」はむくげの花。はかないたとえ。また、「小人、槿花の心」(つま
らない人の心はむくげの花のように移ろいやすい)などといって、人の心
は変わりやすいことのたとえ。「一朝」はわずかな時。
●出典は、白居易はくきょい「放言ほうげん」(詩)
●表現としては、「槿花一朝の栄華」など。
●用例としては、かりにそれが惑いであれ、槿花一朝の夢であれ、徒労
の人生ほど、私にとって愉快なものはない。<壇一雄
・火宅の人>
●同じ意味の言葉としては、槿花一日(きんかいちじつ)などがある。