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新聞からの木の豆情報

宇宙から監視するアマゾン

・日本経済新聞 2008/11/4
日本の地球観測衛星などのデータを使って違法伐採を確認した場所、ボリビアとの国境の町ノバモレノから走ること2時間のところである。ここはブラジル連邦警察のカシオ・ノゲイラ隊長が話す、木材目当てに違法伐採し、跡地を焼いて開墾したところである。これはアマゾン破壊の典型例である。ここに来るのは3度目であるが、過去の2度は関係者が見あたらず捜査は空振りとなった。過去20年でアマゾン地域では日本の国土面積の95%にあたる36万平方キロメートルが伐採された。その結果、雲の流れが変わり、南米南部の穀倉地帯に降る雨が減少する可能性も指摘され、気候変動や食料供給問題が絡む地球規模の課題となっている。そして、ブラジル政府は、世界からの圧力を受けることとなり、ついに政府は2008年2月「丸腰」の環境担当官庁の限界を認め、治安当局による摘発を開始した。ノバモレノ周辺は違法木材が出回る取り締まりの重点地域である。また摘発の根拠となる衛星画像の分析をするのは、首都ブラジリアにある環境・再生可能天然資源院(IBAMA)遠隔監視センターである。ブラジル・中国の共同開発衛星などに加え、今年から日本の地球観測衛星「だいち」の観測データの利用を始めた。日本は専門家派遣や研修生の受け入れなどでも監視に協力している。ただ最終的に摘発するのは地上であり、悪路を越えて現場に行き、容疑者を特定する手間は膨大なものである。ノゲイラ隊長は「自分も貧しかったら目の前の(高級木材の)マホガニーを倒すと思う」とため息をついた。

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